憧れの釣り師たち3回目

 

憧れシリーズも今回で3回目!

今回は私も大好き!落とし込み釣りで憧れた方を綴ってみたいと思います。

”落とし込み”と聞くと、、難しく職人気質な釣りと思われがちですが、実はそうではなく、天候と場所選びだけで、初心者でも簡単に足元から黒鯛を釣ることができる、非常に単純な釣法です。

私も様々な魚種の釣りを楽しんで参りましたが、これほど単純な道具と仕掛けで行う釣りは、恐らくこの”落とし込み”だけでしょう。

 

昨今では落とし込み釣りの主戦場でもある、堤防などの立ち入り禁止区域が多くなってしまったので、昔ほど人気が薄れてしまったように感じますが、私が落とし込みで黒鯛を狙うようになった1985年当時は、堤防といえば落とし込み師が列を成していたものです。

 

 

(故)綱純さん

大阪をホームとして活躍されていた落とし込み釣り師です!

当時はRYOBIのテスターを務められておりました。

この綱純さん、落とし込みというよりは前打ちの達人というイメージが強いですが、いずれにしても達人であることに間違いは御座いませんグッ

当時綱純さんは、有名落とし込み師の中ではダントツに若くてイケメン!

釣りをしている姿も凛々しく憧れたものですキラキラ

雑誌媒体などでも度々拝見しておりましたが、当時VHSビデオの時代に、擦り切れるほど繰り返し観てはお勉強させて頂きました。

 

以前大阪港に落とし込みに行った際、偶然来られていたのでお会いしたことがありますが、大阪港の釣りが始めてだった私に、手を休めては親切丁寧に色々と教えて頂いたうえ、ご自身が手掛けた目印仕掛けをプレゼントして下さいました。

それをきっかけに、名古屋港に行かれる際にも同伴させて頂き、その際も色々とご指導を頂き、大変楽しい時間を過ごさせて頂きました。

沖縄に引っ越すというお話を最後にお逢いすることが出来なくなりましたが、風の噂で亡くなったというお話を聞き、、それはもう、落胆しました…。

 

画面の中では人見知りな印象の方でしたが、いざお逢いすればとても明るく気さくな性格で、自分にとっては兄のような存在でありました。

いつも心の中では「また一緒に釣りがしたいな…」そう考えていただけに残念で仕方ありませんが、これからも私の憧れであり、教えて頂いた釣技は私の宝物です。

ありがとうございました。

 

心からご冥福をお祈りするとともに、、安らかな旅路を、切に願っております。

 

 

山本太郎さん

言わずと知れたチヌ釣り界の重鎮である、山本太郎さんです。

落とし込みに限らず、フカセ&ダンゴ&カカリ(イカダ)と、チヌ釣りなら何でもこなす超エキスパートです。

山本太郎さんが執筆されたものはとにかく読み漁りましたが、特に印象的なのは”常に黒鯛(チヌ)目線”で釣りを考えている、、という内容が多いということです。

もちろんその中には海況や季節毎に重要な要素も含まれてはおりますが、まるで自らが黒鯛(チヌ)になったかのような考えで、いつも対峙しておられるのです。

綱純さん同様に、山本太郎さんご出演のVHSテープも何度も観てはお勉強させて頂きましたが、目印が止まった!?いや、、私には全く解らないような極小のアタリもビシバシ合わせては釣り上げるシーンなんて、、

目からウロコ状態で釘付けになったものです。

それなだけに、2003年~釣りビジョンで放送が開始された「チヌ道一直線」は嬉しかったですね!

現在はご自身で「山本太郎チヌ釣りチャンネル」を開設されており、これまた素晴らしいコンテンツばかりで、、重複しますが目からウロコ…状態です。

私も黒鯛(チヌ)釣りに関してはソコソコだと自負して 笑 おりますがアセアセ

それでも到底及ばないほどです。

昨今はカカリ釣りの映像が多く、様々なスタイルを拝見出来ないのは少し寂しくも思いますが、これからもお勉強させて頂きたいと思いますニヤリ

 

あとがき

落とし込み釣りを楽しむための場所がなくなりつつある昨今、、

私が落とし込み釣りを始めた頃に度々訪れた沖堤防を思い返せば…

関東近郊では野島防波堤、横浜沖堤、川崎沖堤、中央防波堤、木更津沖堤、長浦突堤、銚子の一ノ島堤防、第二海保(堤防ではないですが…)などがあります。

北関東では日立沖堤防、大洗沖堤防と、、いずれも魚影が濃く広大な沖堤防が渡堤できました。

私が今も訪れる大津港の沖合にも沖堤防があり、そこも数年前までは渡堤出来ましたし、東北や北陸地方などでもたくさん渡堤できる場所がありました。

 

もちろん沖堤防に限らずとも、海沿いへ行けばほぼどこでも落とし込みで黒鯛を狙える場所はたくさんありましたし、今思えば大変いい時代だったと思います。

港湾部が立ち入り禁止になった経緯は、この日本という国だけの問題ではなく、国際的な規模によるものであるという認識は理解しておりますが、寂しくもあり悲しい時代になってしまったものですね…。

 

沖堤防の話はさておき、ここで皆さん疑問を抱くと思われますが、私は関東在住なのに関東の落とし込み師は?と思われた方もいらっしゃると思います。

そう!関東にも有名な落とし込み師の方が君臨しておられます。

私もその昔はその方に憧れ抱き、単行本まで買ってお勉強させて頂いたり、そのお方が使っておられたエサ箱、リールなどを真似て自作をしておりました。

しかしその方のホームで偶然お会いした際に、本で想像していたイメージとは態度があまりにかけ離れており、そのお仲間たちも「この堤防は俺たちのもんだ!」というような立ち振る舞いだったことが多々あり、、

当時の私の大切な一張羅(Gettの釣り服)を鼻で笑われ、からかわれたこともありました。

そんなこんなで徐々に憧れが冷めてしまった…という経緯があります。

 

私はその昔から”多勢に無勢”が嫌いです。

 

じゃあナゼ釣りクラブなんてやってるの?という声が聞こえてきそうですが、、

現在私が運営するTEAM BRUSHという磯釣りクラブは、第一にそのような行為を一切禁止しております。

組織的に大きくして幅を利かせたいなんてことも、これっぽっちも考えておりませんので、各支部共に入会人数の制限なども設けております。

人数が多いからデカい顔する?正直カッコ悪いですよね。

クラブ運営の根本は、衰退傾向にある磯釣りの楽しさを、いつまでも継承していきたい!ということに他なりません。

そのためのクラブであり、上下関係など存在しない、楽しく過ごすための仲間なのです。

 

今回綴った”落とし込み”という釣りは、私の釣り人生においては青春時代の象徴ともいえる釣りでした。

友人たちがディスコ通いやナンパに勤しんでいるときも、頭の中は堤防のヘチやテトラの先から顔を出す黒鯛のことばかり… 笑

そう、、綱純さんや山本太郎さんの存在の方が、ディスコで踊るお姉さんよりも魅力的だったのです。

そして当時憧れたお二方の存在があったからこそ、今こうして、ウキが沈む前の僅かな道糸の変化で、アタリを捉えられる術を身につけることが出来たのです。

 

次回は憧れたヘラ師を綴ってみたいと思います。

読み応えを感じた方も、、そうでない方も、冷やかし程度にお付き合い頂ければ幸いです。