7月18日 神奈川県相模原市
水田にイトトンボを探しに行きました。ちょうど田んぼの水を抜く時期で、多くの水田がほとんど水がない状態。そんな状況の中、田んぼの一角に、30センチ四方ほどの水たまりを見つけました。
干上がりそうなわずかな水場に集まってきたヤゴたち。
メダカのような小魚も生き残っていました。
すると、水生昆虫もいました。ハイイロゲンゴロウだ!と思い、カメラを向けると・・・
コオイムシだ!
まさか、こんなところにコオイムシがいるとは。タガメやタイコウチと並ぶ水生カメムシがいたのです。びっくりです。すぐに隠れてしまいましたが、しばらくすると水場を離れて走り出しました。
わずかに残った小さな水場から逃げ出さなくてもいいのに…
タンボの畔を登り始めました。
今度は下り始めました。
そして、最後は稲の奥の方に行ってしまいました。
帰宅後調べてみると、コオイムシは、神奈川県レッドデータブックの絶滅危惧ⅠB類に指定され、「現存する確実な産地は、未発表記録も含めて、葉山町、愛川町、中井町、南足柄市の4ヶ所のみである。」とのこと。また、「本種(コオイムシ)は長くオオコオイムシと混同されていた経緯がある。」らしい。オオコオイムシが神奈川県のレッドデータブックに記載されていないことからすると、本種は、どうやらオオコオイムシと思われます。
しかし、どちらにしても希少な水生カメムシであることには違いありません。
以前、町田市図師町に住んでいたころ、自宅のすぐそばの湿地にオオコオイムシがいたのです。残念ながら、そこは、宅地化されてしまい絶滅してしまいました。ですから、私にとっては思い出深い昆虫の一つです。
オオコオイムシのいた田んぼの用水路では、親子連れが魚を捕まえていました。
ホトケドジョウとシマドジョウです。
オオコオイムシ・ホトケドジョウ・シマドジョウどれも貴重な生物たち。
いつまでも生き残ってほしいと願っています。