読み解くこと



「コートールド美術館展 魅惑の印象派」
に行ってきました。



ロンドンにあるコートールド美術館のコレクションから、印象派・ポスト印象派の作品を紹介します。
実業家サミュエル・コートールドが収集したコレクションを核に1932年に設立された同館は、美術史や保存修復において世界有数の研究機関であるコートールド美術研究所の展示施設です。
本展覧会では、その研究機関としての側面にも注目し、画家の語った言葉や同時代の状況、制作の背景、科学調査により明らかになった制作の過程なども紹介し、作品を読み解いていきます。




イギリスのロンドンにある
コートールド美術館が改装で
閉館のために約20年振りの来日です。



とにかく人気の高い
印象派~ポスト印象派の
巨匠たちの作品が
集まっています。


例えば…


マネの晩年の傑作として名高い
《フォリー=ベルジェールのバー》



エドゥアール・マネ
《フォリー=ベルジェールのバー》
1882年 コートールド美術館
© Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)


意図的に女性の鏡位置となる
部分を修正し描かれたことが
研究によって判明されており、
観る視点と描く視点に注視した
展示なのだと面白かったです。


まるで美術の教科書を
見ているような感じです。


レーヨン産業で莫大な富を
築き上げたイギリスの実業家
サミュエル・コートールド。

美術コレクターでもあった彼が
熱心にコレクションしたのは、
当時のイギリスでまだあまり
評価されていなかった印象派、
およびポスト印象派の作品でした。

芸術に対する審美眼が凄くて
名画という名画が勢揃い、
三浦春馬さんの音声案内も合わさり
別次元に飛ばされたような感覚です。



特に僕が好きだった作品は
ルノワールが第一回印象派展に
出品した記念碑的作品《桟敷席》


ピエール=オーギュスト・ルノワール
《桟敷席》 1874年 コートールド美術館
© Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)



当時の女性らが最も華やかに
映える場所の1つであった
劇場の≪桟敷席≫というもので…

(劇場で正面に対して一段高く
 設けられた左右の席)

今で言うインスタ映えみたいな
感覚なのかなぁ~なんて。

女性の豪華な白黒の
縦縞模様の衣服や上品に輝く
真珠に首飾りは優雅すぎて
ついつい見とれてしまいます。

また、女性の背後で
オペラグラスを上空へと向ける
男性は舞台を眺めるのではなく、
恐らく女性、または有名人が
座る他の桟敷席の観客を
眺めていると考えられます。




展示を進むと
技法的な部分でも解説が
沢山あって分かりやすかった。


セザンヌの代表作の一つ
《カード遊びをする人々》


ポール・セザンヌ 《カード遊びをする人々》
1892-96年頃 コートールド美術館
© Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust)


左の男性の肩から腕の位置が
かなり下から始まっています。
これは意図的なものらしく、
見れば見るほど不自然なのに…
それはそれで結局は均衡を
保ってしまっているのが凄い!

幾何学的構図の大胆な試み、
やはり偉大だなぁと感じました。





【会期】
2019/09/10(火)~2019/12/15(日)

【会場】
東京都美術館

【開室時間】
09:30~17:30(金曜日~20:00)

【休館日】
月曜日
9月17日、9月24日、
10月15日、11月5日

(9月16日、9月23日、
 10月14日、11月4日は開館)




めちゃくちゃ楽しかったし
点描技法のことも展示内で
触れられていて関心が…。
僕も描いてみたくなりました!

素敵な旅だったな~

至福の時。
ありがとうございました!




【美術館や展示会の記事一覧】
http://ameblo.jp/t-ayagiri/theme-10101315658.html


それでは、またね~!