深い! サメのテーマパーク!!





前回記事の続きです。
まずはこちらからどうぞ

■ 【特別展示】海遊館 開業25周年記念【シャークワールド】part.1
■ 【特別展示】海遊館 開業25周年記念【シャークワールド】part.2
■ 【特別展示】海遊館 開業25周年記念【シャークワールド】part.3




海における生態系の頂点、
最強ハンターとして知られる
"サメ"をテーマとした特別展示!

「シャークワールド ~ハンターたちの捕食に迫る!~」

実際に行って参りましたー!!





サメが好きな方も、そうでない方でも、
一度は行ってみたくなるような企画ですよね。
獲物の匂いを嗅ぎ取ったサメの如く
僕の中のアンテナは反応し、釣られていく~





はい。そうなんですよ!

今回の「シャークワールド」は
この緊張感あふれる「シャークケージ」
くぐり抜けるところから始まります。




いや~、なんか臨場感がありすぎて怖いよー。

これからサメの世界に潜入していくんだ!
みたいなドキドキがありますね。






巨大サメによってボロボロにされたのでしょうか。

シャークケージの少し錆びついた色合いが
より一層 雰囲気を作り出しているんだよなぁ~







サメトーーク!

中に入ってまず目に飛び込んできた。



そもそもサメとは一体何なんだ?
ってことですね。(写真の図:サメと水深)



サメについて、大まかなイメージを
持っておられる方は多いと思います。

し か し 、

本当はサメではない生き物や魚を、
サメと勘違いしておられる方もまた、
多いのではないでしょうか。



まず最初に、サメはクジラの仲間ではありません。
サメは魚の仲間、つまり魚類です。
※クジラは哺乳類。恒温動物、肺呼吸です



一見似ているサメとクジラは、
しっぽを見れば簡単に区別することが出来ます。



クジラはしっぽを縦にふって泳ぐのに対し、
サメは金魚と同じく尾ビレを横にふって泳ぐので、
縦についています。





余談ではありますが、
フィクションの世界「ポケモン」に
登場する きんぎょポケモンの
「トサキント」は尾ビレが横向き。



ドレス風の尾ビレ。美意識たけぇ~な!




また、意外に思うかもしれませんが、
チョウザメの仲間、コバンザメ、
ギンザメはサメではありません。



チョウザメとコバンザメは、
サメよりもスズキに近い仲間です。
(硬骨魚の仲間)


ですから、


実はキャビアは
サメの卵ではないのです。



「サメに似てるから」という単純な理由で
チョウザメの名前が付けられましたが、
めちゃくちゃ紛らわしいですね。
蝶でもなければ鮫でもないって何なの?


サメとチョウザメの大きな違いには、
腎臓があるかないかということも挙げられる。
(チョウザメは、腎臓を持っているのでアンモニア臭くない)




こちらの図も解りやすかった。



海面近くで獲物を追うものもいれば、
獲物の方から近づくのを待ち、
海底でジッとしているものもいます。

極めて多様な食性と捕食行動を示すサメたちは、
ハンターとして海の食物連鎖の頂点に君臨し、
海洋生態系において重要な役割を果たしています。






食欲は最も基本的な欲求の1つです。
サメは食べる事によってエネルギーを得て、
生存、成長、そして繁栄します。




【サメの捕食シーン】 (生々しいので閲覧注意!)


想像以上に豪快だった…。
弱肉強食の厳しい世界ですね。

焼肉定食を食らう僕も
なかなか豪快でしょうが、
ここまでグァッとはいかないなぁ。






多様な食性と捕食行動!

続いてはこちらのコーナー
「ジンベエザメ」の捕食行動について。



地球上で最大のサメであるジンベエザメは
その巨体とは反対に小さな獲物を狙います。
すごいギャップだ…。

その方法としては、
巨大な口で大量の海水を取り込み、
プランクトンなどをろ過して食べます。

このような ろ過食の捕食者を
「フィルターフィーダー」と呼ぶそうです。


ちなみに、このフィルターフィーダーは
サメの仲間ではわずか3種類のみ。

【ジンベエザメ】


【ウバザメ】


【メガマウス】



捕食には歯を使わないそうですが、
その体のサイズを考えると
やっぱビビってしまうよね。
食われる前にショック死しそうです。
(咬みつくというより海水ごと飲み込む)


ちなみに歯の大きさは米粒くらいで、
全長3.94mのジンベエザメでは、
歯を8385本も持っていたそうです。
よく数を数える気になりましたね。





次は知る人ぞ知るこちらのサメ。
「ダルマザメ」でございます!



吸盤のような口と強力な歯を使って、
自分よりもはるかに大きなクジラ、
マグロなどの動物から肉片を食いちぎります。

ま た 、

英名は「クッキーカッターシャーク」と言い、
(クッキーの型抜き)

その名の通り、
かみ取った跡はまるでスプーンで
肉をすくったかのようになるそうです。



これは歯を食いこませながら
体をねじる為にそうなるらしい…。
もうね、想像するだけで痛いですよ…。
確かワニもそのような
回転捕食テクニックを持っていたような(?)


このダルマザメの様に、
鋭い歯を持つサメは数多く存在しますが、
僕が知っている中で特に印象的だったのは、
3億年前に生息していた"ヘリコプリオン"です。
(もはやサメというか恐竜みたいなの出してきてスミマセン)



渦巻き状の歯をしていたそうです。
もう絶対に食われたくないわー。

※他にも凄いサメは沢山いるのですが、
 今回の展示から完璧に脱線してしまいそうなので
 割愛させて頂きます。






「カスザメ」は獲物を追って泳ぎまわるのではなく、
砂に潜り身を潜めて獲物を待つ。
シューティング系のゲームで
これと同じような戦法を用いてバトルに圧勝し、
友達から一斉にブーイングを受けた経験のある僕からすると、
「お前、マジで友達なくすぞ!!」

※ストリートファイターやスマブラ等々…
 対戦型ゲームに置いて、
 相手の隙を待ち続ける戦法は地味に強い。
 そして、…嫌われる。






効果的なサメの倒し方

続いてはこちらのコーナー。
サメの頭部にある「ロレンチーニ瓶」
と呼ばれる電気センサーのような部分について。



電気受容感覚(ロレンチーニ瓶)は
動物が動く時に出す弱い電気パルスや、
負傷した動物からにじみ出た体液中の塩類と
ミネラルから生ずる電気刺激を感知し、
獲物を見つけ出すことができるため、
サメの第6感とも言われています。
(地球上に存在する動物の中で最も優れている)



しかし、専門家たちによれば、
この器官はたったの数十センチ先まで
しか機能しないということです。

そのためロレンチーニ瓶は、
砂の下に隠れてしまった魚を発見して
捕食することに向いていると考えられています。





じゃあ、一体サメはどのように獲物を探すのか?



とても解りやすい図が展示されていました。


そうなんです!
実はサメの最も優れた能力は、
聴覚だと言われています。
非常に遠いところにいる動物すらも
発見することが出来てしまうそうですね。

サメは40Hz以下の低周波で不規則な音を、
約2kmも先から感知します。

サメは、魚のもがく時に出る、
不規則なパルス状の音によく反応しますが、
船のスクリューのような規則的な音には無関心なんだとか。





このことを家に帰って、
友達にドヤ顔で話したところ、
「えっ、もちろん知ってるで」と言われました。

そうなんです。相手が悪かった…。
なぜなら彼は水族館で働いていた経験のある
魚オタクみたいな人間だから。

そして、続けて彼はこう切り出しました。

「もし海でサメと遭遇したらどうする?」

僕はしばらく考えたのち、
ダンスで鍛え上げたパントマイムを駆使し、
サメとバーチャルファイト(仮想試合)を
やってみたのですが―――。

「目を狙うよりもいいところがあるよ」

「えっ?サメって目が弱点なんじゃないの?」


僕はサメの弱点は目だという風に認識をしていたのですが、
彼いわく、このロレンチーニ瓶が弱点だそうです。





また、基本的にサメの方が人間を怖がること、
ダイバーの出す泡が苦手なのだそうで、
サメと遭遇した際は相手を挑発しないこと!
そして、万が一襲われることになったら
鼻先を殴ること! ズバリ、これなんだって。




【サメの味覚】


【サメの嗅覚】


【サメの視覚】


【サメの聴覚】



以上のことから、
サメがいかにハンターとして
優れているかが解りますね。


以前はサメの目は悪いと言われていましたが、
最近の研究では優秀であることが判明しました。

特に夜間の狩を行うサメなんかホントに良いみたいです。
暗いところでもよく見えるように、
目の中にタペータムという物質を持っているからです。
(タペータムはネコなどの、夜行性の動物も持っている)




サメと言えばやはりこれ!

頭だけドーン!と突き出していました。



実際に触ることが出来たので、
僕もサメの歯を体感してみることに―――。



写真だとわかりにくいかもしれませんが、
歯の一本一本にノコギリの刃のような
細かいギザギザがあって、
手でちょっと触るだけでもチクチクします。

これは文章で伝えるというより
実際に皆さんにも触って頂きたいなぁ~

本当に感動してしまいます!!

人間の私たちでは、
歯磨きの磨き方をどんなに工夫しても
このようなノコギリ歯は手に入らないですよ。







海洋の生態系の頂点に立つサメにとって
アゴ(=jaws ジョーズ)は獲物を捕らえるための手。
食べるためのナイフとフォーク!!




ホホジロザメが獲物を襲う時の
アゴの動きを図にしたものです。



ハンドルの仕掛けがあって、
これを回すことにより
サメのアゴの動きが再現されるのです。



メチャクチャ解りやすかった!!
お子さまに大変人気のあるコーナーでしたね。








これは面白い!

サメの胃袋って一体何が
入っているのでしょうね?





…タイヤみたいなんが入ってるんだけど。。。
何でも食いすぎなんじゃないか?




狂食状態のサメにだけは出逢いたくないよね。



【史上最大のサメ:メガロドン】


これはもう一番テンションが上がったかもしれない。
スケールがサメというか恐竜のような
「メガロドン」の歯でございます。

和名では「ムカシオオホホジロザメ」と呼びます。



メガロドンの歯の大きさは、
手のひらの上に乗せても
はみ出るくらいだと言われていますが、
ホントにそれはそれは大きかった!!

↓(左が体長420cmのホホジロザメの歯、右がメガロドンの歯)


あんなにすごいホホジロザメの歯が
おもちゃに見えてしまうくらい…。








メガロドンの体長は、
13m~15mと言われています。
小学校のプールが25mなので…





想像するとゾッとしますよね。




宇宙の謎も果てしなく深い。
しかし、自分たちの住む地球、
海に潜む謎も負けていないですよね。







インタラクティブ水族館!

あれ?タブレットが設置されてるぞ!?




画面を覗き込んでみると…





こっ、これは―――!!!





任せて下さい。
周りに人がいようと
すかさず変顔を決めます。





人面魚…アヤギリシャークの誕生です!
※人間は襲いません





この大きなモニター、…いや、
この巨大水槽にですよ。

タブレットをスワイプさせて…
アヤギリシャーク投下!!




気持ち良さそうに僕が泳いでました!
※この後、別のサメに共食いされました。悲しい。





サメ肌ってどんな肌!?

最後に、こちらの水槽では
実際にサメに触れてみる体験が出来ます!




僕はこの己の手をもって
"サメ肌"というものを体感してきましたよ。





触ってはいけない部分もあるので
注意書きもよーく読んでね!
(ビビりの僕はしつこいくらい確認しました)





手も洗ったので
準備OKですよー!!





緊張するけど頑張りまーす!





恐るおそる手を伸ばして―――。





あともう一息で手が―――!!





本当にザラザラだぁ~~!!!

サメ肌ってこういう感じなのね。
エイもいたので触ってみたのですが、
全然感触が違っていました!

エイはなんていうか、
膜が張っているようなヌメヌメした感じ。






これがサメ肌の正体です。

サメは普通の鱗を持たない代わりに、
皮歯という、鱗というよりは歯に近いものに
覆われているんだそうです。

その皮歯が水流の乱れを減らし、
泳ぎの効率アップを図っているんだとか。




サメってどこまでも良く出来た生き物なんだなぁ~!