遠野放浪記 2015.09.19.-06 続々・子供たちの遠野まつり | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

次に登場したのは、田植え踊りの一団。遠野には5団体の田植え踊りがあり、他の伝統芸能とは一風変わった踊りが見られる。

 

 

 

田植え踊りとは、主に宮城や岩手に伝わっている伝統芸能で、小正月の頃に米を収穫するまでの作業を踊りとして表現することで一年の豊作を願うものだという。元々冬の暇な時期に遊びで踊っていたという説もあり、より俗世間の中で発展して来た伝統芸能だといえよう。

 

 

 

子供から大人まで、様々な世代の人たちが一緒に踊っている。家族で踊って来たという伝統が今でも受け継がれているのだろう。

 


続いてさんさ踊りの一団が来た。華やかな衣装に身を包んだ女性たちが一糸乱れぬ踊りを披露する。

 

 

 

 

遠野には下郷と山口の2団体があり、花巻経由で伝わった下郷さんさと、小国から山口に婿入りした尻石磯吉という人から地域に伝えられた山口さんさというように、ルーツも様式もだいぶ異なるようだ。

 

 

続いても田植え踊りの団体、横田田植え踊りが来た。

横田というと、鍋倉以前に遠野の城があった地区であり、古い時代においては遠野の中心だった。かつては20団体近くの田植え踊りが遠野のあちこちで活動していたが、現在はその殆どが廃絶したり、活動を中断している。遠野における田植え踊りの命運は、遠野の源流に近い場所で活動を続ける彼らの手に委ねられている。

 

 

 

鹿踊り、さんさ、田植え踊りと遠野の主な伝統芸能を見学することが出来、時間は昼近くになった。一度休憩がてら、昼ごはんを食べて行くことにする。

 

 

CocoKanaに入り、遠野の民話や方言をイメージしたカクテルをいただく。つまみは宮守の燻製豆腐だ。

 

 

 

食事は天婦羅が乗ったひっつみ蕎麦と、カツオの刺身定食を発注した。とても食べ応えがあり、かなり腹いっぱいになる。

カツオもとても新鮮だ。世間的にはカツオといえばタタキだというイメージが定着しているように感じるが、新鮮なカツオなら生のまま刺身で食うに限る。

 

 

 

店には同じように遠野まつりを見学に来た人がいっぱいだったが、忙しい中でちょっとしたデザートまでサービスしてくれた。

 

 

少しの間喧騒から離れてゆっくりし、再びまつりの会場に戻ろう。