僕が子供の頃、我が家では日曜朝になると
必ずと言っていいほど『兼高かおる世界の
旅』を見ていたものだ。
幼い頃は海外についてよく分からない為、
親が観ている横でただ退屈に感じながら見
ていたが、海外の人々とその生活、風俗、
文化、時には国家元首と直接会談する様子
などを映像を交えて聴き手である芥川さん
に語る兼高さんの言葉は聞いているうちに
子供心にも世界には様々な人がいて日本と
は全く異なる考え方やポリシーを持って生
きているのだということを教えてくれた。
そしてこのオープニングがまた素敵で・・・
【PAN AM バージョン】
【SAS バージョン】
もう、このような品のある格調高い番組を
地上波で見ることは叶わないのだろうか?
これらを見て育った世代が今のテレビ番組
をつくっている筈なのに、こうした番組が
生まれてこないというのは・・・
もう、
こういう需要は無いということなのか?
テレビ離れが若者を中心に広がっているの
は、彼らがネット動画に流れているのも一
因と言われてはいるが、果たしてそれだけ
なのだろうか?
実は僕のようなアラフィフ世代でもテレビ
離れは起きていないだろうか?
若者と同じようにネット動画に移行してい
ることもあるとは思うのだが、
それに加えて(と言うか、少なくとも僕は)
雛壇芸人が喧しく騒ぐ番組ばかり見せられ
て、こうした国際色豊かな番組が無くなっ
たことも原因としてありはしないのか?と。
多分、このような番組が無くなったことに
ついて製作側は数字が取れない、広告収入
も減って昔ほどお金がかけられない、など
の言い分を述べるのだろうけど・・・
ただ、アイデアを出すのにお金はかからな
いし、テレビは影響力が大きいのだから、
(面白可笑しい番組もあってはいいけど)
せめてもう少し国民の視野を広げ、心を豊
かにする番組づくりをすべきだと思う。