前回の記事で何気に
『ドライブ・マイ・カー』を話題に出した
ことがきっかけで
昨日この映画を再度みたくなって観た。
役者として家福が演じるワーニャと、現実
世界で家福が置かれた立場との類似性や、
妻の語った物語は何処から何処までが創作
であり、現実なのかの謎。
家福とみさきは似ていて実は否なる境遇で
あるなど、解釈は個々の感性によりまちま
ちなのだろうが、非常に難解であることだ
けは確かである。
それでも、
今回で通算3回観た僕なりの感想は、
作者は
『生きることとは『正解のない答え』を、
常に悩み苦しみながら自分なりに考え、導
き出し続けること。そしてそれを繰り返し
ながら生きられるだけ生きていく、それが
人間なのではないか?』と観るものに問う
ているのだと感じている。
こう解釈したのは、
僕は以前から『今生きているのは今日まで
に大なり小なりあった数多の悩みや苦しみ
に対する(自分なりの)判断や選択が間違っ
ていなかったから』だと思うようにして生
きてきたから。
ちなみに、これは決して『一度も間違った
判断などしなかった』などと、自慢してい
るわけではない。
間違っていたとしても、自分なりに良い風
に解釈をしたり、甘んじて受け入れたりし
てきたから今日まで生き長らえられただけ。
人間は完璧ではない。
うまく(都合よく・時にはズルく)折り合い
を付けて行かないと生きていけない生き物
だから・・・。
なんて、
そんなことを観ながら考えていた・・・。