僕のもとで働く女性にある目標を課してい

た。

なかなか難しい内容であった為、

『まだ少し荷が重いか?』とも思いはした

が、日頃の仕事ぶりから判断して思い切っ

て任せていた。


今回の案件に対し彼女は頑張ってくれて、

この課題をなんとかこなし客先から大変高

い評価を得られた。


仕事だから出来て当たり前だと言ってしま

えばそれで終わる話ではあるし、

上司の立場なら別に「よくやった、ありが

とう」って言葉を掛けるだけでも良いのだ

ろう・・・


だが、他の部下とは違う彼女から伝わる

『やる気』に対して、労いの言葉だけでは

何だか申し訳なく、

また、今後の更なる活躍にも期待したい想

いも重なって彼女を食事に連れ出した。


なんとか仕事を終わらせて、予約しておい
た店へ急ぐ。

彼女は行き先が判ると、どうも以前から行
ってみたかった店だったようでえらく感謝
されてしまった・・・←(僕のほうが感謝
の気持ちで誘ったのに、こうも喜ばれると
はね・・・)

・・・で、


運ばれてくる料理に舌鼓を打ちながら・・・
やり遂げてくれたお礼やら・・・
職場への前向きな意見やら・・・
プライベートのことやら・・・
他の人に言えること・・・
言えないことまでも、思いがけず色々と幅
広く話しながらひとときは過ぎていった。


お開きとなり「じゃあ、また明日」と
彼女を送り届けた帰り道、

ふと気付かされた・・・

『自分が皆を支えなければ!』という存在
だったこうした若い世代の人たちは、
知らぬ間に支えてくれる人財へと変わり始
めているんだと言うことに・・・。


まぁ、日々忙殺されてはいるけれど、
こうした変化が見えたことは少し報われた
気がして・・・
なんか、悪くないと思った・・・。