1996年の春から秋頃にフジテレビで深夜に
放映されていたドラマ『東京23区の女』
(※ミステリー作品の東京二十三区女は別物)
毎回ひとつの区(又は市)に住むある女の生
き方、愛し方、考え方などを取り上げた
30分1話完結の構成で、主人公は人気の兆
しが見えていたり、既に有名になっていた
り、逆に駆け出しの売り出し中だったり・
・・と様々なキャリアの俳優が登場した。

何となく夜中にテレビをつけたらやってい
たのを見たのがきっかけで、その時で既に
第4〜5回目くらいだったかと思うが、気に
なりながらも以後、欠かさず観ていたとい
う訳でもなかったから、全話を知っている
訳でもなく、更に何分30年近く昔のドラマ
だから話の内容も忘れたものが多い。

しかし、それでも北区・千代田区・足立区
・目黒区・台東区・品川区あたりのエピソ
ードはぼんやりとだが記憶に残っている。

ところで、今思うとこのドラマに出ていた
俳優陣で現在も活躍されている方は浮き沈
みの多い業界にも拘らず案外いるのには驚
かされる。

そんな中でも特に記憶に残るのは木村多江
さんで、目黒区・品川区に登場し、いずれ
も主人公ではなく、汚れの脇役という位置
だった。 

しかし、こうした下積み経験を経て今があ
るのだと思うと感慨深いものがある一方、
主人公として出ていたが、後年ある問題を
起こして姿を消すことになった女優もいた
りと、それだけ約30年という月日はただ年
齢を重ねていただけでなく、この主人公や
脇役、端役たちの人生の明暗を分けるのに
十分な時間だったのだと思うと、ちょっぴ
り感情的な気分になってしまう。

ロンド・フォリア『Refrain』

このドラマのエンディング曲。
ロンド・フォリアはこの曲以降、目立った
活動をしていると聞いたことがない。
ネット上にも出てこないから、謎だらけだ
が、ハイトーンボイスが心地良く、このド
ラマのコンセプトに合っているように個人
的には思っていてとても好きだった・・・。