ずっと書きたかったテーマです。
いろんな意味で怖くて書けなかった。
今日は勇気を振り絞って書きます。
カウンセラーとして、ひとりの遺族として。
※重い内容になる為、精神状態に不安のある方は避けて頂く事をおすすめします。
読んで頂ける方はご自身の精神状態に十分に注意しながら読み、
気分が悪くなるなどの場合は無理をせず中断してください。
再び少しずつ増えてきた日本の自殺者数
本当に、年々自殺の報道が増えてきている気がします。
子供から大人まで。
身近でも芸能界でも。
日本の自殺者の推移を見てみると、2003年ピークを境に少しづつ減少していましたが、2020年頃からまた少しずつ増加傾向にあるようです。
引用:厚生労働省HP
みんないろいろな事で人知れず悩んで、苦しんでいるんだなと改めて感じています。
私と家族の話
私は、母を自殺で亡くしています。
母は長い間、うつ病(双極性障害)で苦しんでいました。
希死念慮が強く
「死にたい」
「自分はいない方がいい」
というような言葉を口にすることもありました。
幼い時からそんな母が近くにいて、私も少なからず影響を受けてきました。
私は記憶が曖昧で、小さい時から最近の記憶までところどころすっぽり抜けていたりします。
もしかしたら、解離性健忘という症状かもしれません。
話を戻しますが、
母は私を産む前後で入院していて、その後退院して家族3人で暮らす事になります。
しかし、母の病状は本当に自宅療養できるレベルのものだったのかなと、今になって思ってしまうんです。
母は幻聴の症状もありました。
前述したような、死に向かわせるような言葉が聞こえてくるというのです。
母の感覚は父と私には到底理解できず、母の苦しさに寄り添う事はできませんでした。
勉強してわかったのですが、双極性障害の中でも幻聴の症状まで出ているのはかなり重度のようです。
その状態で治療の場から離れ、本人の力と家族に託されるのはあまりにも厳しすぎたのではないか?
自宅で家族と暮らしたいという母本人の強い意志があった事、父もそれを望んでいた事は、
母が書き残したノートを見るとわかります。
それでも、専門家の目から見た時に本当に退院させても命の危険はないと言えたのか?
・退院してからの母に対するケアやサポート
・家族に対する母の病気についてや病状の説明
・自宅療養するにあたり、家族の接し方についてや困った時の対処法
・家族側のケア
こういったものは十分だったか?
恐らく十分ではなかったように思います。
今から15年以上も前の話なので、今ほどサポート体制が整っていなかっただろうし、仕方なかったと言われればそこまでなのですが…
母が退院するにあたり、主治医から父へどんな話があったのか?
そもそもちゃんとした話自体あったのか?
それを確認する事は、今はもうできません。
母が亡くなって2年後、父もくも膜下出血でこの世を去ったからです。
事実を確認できる人がいない、私自身も自分の記憶に自信がない。
結局のところ、詳しい事はよくわからないというもどかしさがあります。
(親戚に聞けば少しはわかるのかもしれませんが…)
事実が分かったところで、時間を元に戻す事はできない。
ずっと死にたがっていた母を見てきて、私はいつかそういう日が来てしまうのではないかと心のどこかで覚悟していたように思います。
それでも母を亡くした後は、
私の接し方が良くなかったのではないか?
あの時の私の言葉が引き金になったのではないか?
家族として母を支えていくという自覚が足りなかったのではないか?
母の病気についてもっと勉強するべきだった。
など、後悔や自責の念にかられました。
きっと父も同じか、私以上に自分を責めていた事だと思います。
カウンセラーとして、ひとりの遺族としての私の願い
私はこの投稿で誰かを責めたいわけではない。
私はただ、自分のような経験をする人が一人でも少なくなることを願っています。
精神疾患を抱えている方の苦しさ、支える側の家族の苦しさが理解され、もっと受け入れられる場が増えたりと温かい世界になっていってほしいなと思います。
診断を受けている人もそうでない人も、相談できる場やコミュニティは増えているんだろうけど…
気軽に利用できない、抵抗感がある方もまだたくさんいらっしゃると思います。
そういう方にどうアプローチできるだろう?
私はカウンセラーとしての活動を始めて間もないですが、様々な問題について専門家に交じって考えていけるような立場に自分もなりたいと思っています。
そして勇気を出して自分のところに来てくださった方にしっかり寄り添ってお話が聞けるよう、カウンセラーとして努力し続けていきたいと思います。
大学でしっかり学んだわけでもない、まだ臨床経験もほとんどない私です。
ちょっと頼りないかもしれませんが、今の私にできる事を一つひとつ心を込めてしていきたいと思います。