昨日3月10日日曜日、「第13回名古屋ウィメンズマラソン2024」が、

愛知県名古屋市東区大幸南のバンテリンドームナゴヤを

スタート・ゴールとする42.195kmのコースで行われました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2012年、世界初で日本初となる女子だけの市民参加型の

大規模フルマラソン大会として新しく生まれ変わり、

13回目となったこのレース。それでは、

上位10名の成績を記すことにしましょう。

 

■第13回名古屋ウィメンズマラソン2024

 

 優勝:安藤 友香(ワコール)・2時間21分18秒

 2位:ユニスチェビチー チュンバ(バーレーン)・2時間21分25秒

 3位:鈴木 亜由子(JP日本郵政グループ)・2時間21分33秒

 4位:加世田 梨花(ダイハツ)・2時間22分11秒

 5位:夏 雨雨(中国)・2時間25分45秒

 6位:デルバインレリン メリンガー(ルーマニア)・2時間26分09秒

 7位:大西 ひかり(JP日本郵政グループ・2時間26分12秒

 8位:大森 菜月(ダイハツ)・2時間26分54秒

 9位:カミール フレンチ(ニュージーランド)・2時間28分23秒

 10位:ジョバンナ エビス(イタリア)・2時間28分24秒

 

自分は3年前の一昨年2021年の第10回大会、

一昨年2022年の第11回大会に、

昨年2023年の第12回大会に続き4年連続で

バンテリンドームナゴヤに足を運び、レースを観戦してきました。

スタートは「バンテリンドームナゴヤ前」で、そしてゴールは

バンテリンドームナゴヤ内の特設フィニッシュ地点と

スタンドからの観戦でした。

 

昨日3月10日日曜日の愛知県名古屋市内の天気は「晴れ」。

日中の最高気温は10度で、風が若干影響したものの、

まずまずのレース日和となりました。

 

日本人選手にとっては、MGC(マラソン・グランド・

チャンピオンシップ)のファイナルチャレンジの

最終戦としての位置付けで、しかも1月28日日曜日に

開催された「第43回大阪国際女子マラソン」で

前田穂南選手(天満屋)がマークした2時間18分59秒を

上回らなければ、「第33回夏季オリンピック2024

パリ大会」の女子マラソン日本代表の3人目の枠を

埋めることが出来ないという大きなハードルが

課せられた今回のレース。レースはスタートから、

ゴティトム ゲブレシラシエ選手(エチオピア)・

ユニスチェビチー チュンバ選手(バーレーン)・

鈴木亜由子選手(JP日本郵政グループ)・

加世田梨花選手(ダイハツ)・安藤友香選手(ワコール)の

招待選手を中心に先頭集団が結成されて進んでいきます。

距離が進むにつれて、集団から一人また一人と

選手が振り落とされていく中、鈴木亜由子選手・

加世田梨花選手・安藤友香選手の国内招待選手3名は

しっかりと先頭集団でレースを進めていきます。

海外招待選手はゴティトム ゲブレシラシエ選手(エチオピア)・

ユニスチェビチー チュンバ選手(バーレーン)・

デルバインレリン メリンガー選手(ルーマニア)の3名が

先頭集団でレースを進めます。中間点を過ぎて

デルバインレリン メリンガー選手が先頭集団から遅れ始め、

先頭集団は海外招待選手2名と国内招待選手3名の5名で形成。

ただ、要所要所で風の影響が出ていたからか、

前田穂南選手が日本最高記録を樹立した時のペースからは

じわりじわりと遅れ始め、国内招待選手にとっては

「パリオリンピック2024」が遠のく形に。

中間点を過ぎて「記録ではなく勝負」が各選手の目標となり、

その後レースは大混戦となります。

 

25Kmを過ぎて集団から海外招待選手の

ゴティトム ゲブレシラシエ選手・

ユニスチェビチー チュンバ選手の2名が

国内招待選手3名を引き離してスパートし、

それを加世田梨花選手・安藤友香選手の2名が追う展開に。

ただ、海外招待選手2名と加世田梨花選手・安藤友香選手の

差は常に30秒前後で維持され続けます。

33Km過ぎで安藤友香選手が加世田梨花選手を引き離して

海外招待選手2名に対する追い上げを開始すると、

36.5Km地点でゴティトム ゲブレシラシエ選手が

突然リタイアし、安藤友香選手は単独の2位に。

単独トップを行くユニスチェビチー チュンバ選手も

徐々にペースダウンし、39.3Km地点で

安藤友香選手がユニスチェビチー チュンバ選手を捉えると、

その後は2名の激しい鍔迫り合いが残り1Kmを

切ってからも続きます。残り700mを切ったところで

安藤友香選手がスパートし、ユニスチェビチー チュンバ選手を

引き離すと、その後はゴールに向かってひた走り、

安藤友香選手が2時間21分18秒で

優勝のゴールテープを切りました。

「パリオリンピック2024」の最後の一枠に入るために必要な

2時間18分59秒を切ることは出来なかったとは言え、

海外の強豪選手との激しい鍔迫り合いの末に

最後の最後で競り勝った安藤友香選手には、本当に感動しましたね。

「名古屋ウィメンズマラソン」においては3年ぶりの

日本人選手の優勝で、しかも京都の実業団の選手が

優勝してくれたということで、自分個人としても嬉しかったです。

安藤友香選手は7年前の「第6回名古屋ウィメンズマラソン

2017」で当時の初マラソン日本最高記録の

2時間21分36秒をマークし、それがこれまでの

自己ベストだったわけですが、同じ「名古屋ウィメンズマラソン」で

7年ぶりに自己ベストを更新。また、前田穂南選手が

日本最高記録を樹立する前に日本陸上競技連盟が設定した

「2時間21分41秒」というタイムを23秒も上回る好記録でした。

 

そして、怒涛のスピードアップで3位に入った

鈴木亜由子選手も2時間21分33秒で自己ベストを更新。

これも、前田穂南選手が日本最高記録を樹立する前に

日本陸上競技連盟が設定した「2時間21分41秒」というタイムを

8秒上回る好記録でした。

 

これまで、海外選手と国内選手による優勝争いにおける

鍔迫り合いは、必ずと言って良いほど海外招待選手が

制してきましたが、今回の安藤友香選手の劇的な優勝で、

日本人選手にも出来るんだということがしっかりと伝わりましたし、

これをきっかけに、日本人選手にも海外選手を相手に

積極的に勝負を挑んでほしいと思います。

 

今年2024年の第13回大会も、「バンテリンドームナゴヤ前」の

交差点付近で全選手がスタートして通り過ぎる様子を見届けましたが、

スタートしてから全選手が目の前を通り過ぎるまで21分かかっていました。

また、ゴールのシーンもバンテリンドームナゴヤの中で

見届けることが出来て良かったですし、3年ぶりに

日本人選手が優勝する瞬間を目の前で見られたことが感無量でしたね。

 

「第13回名古屋ウィメンズマラソン2024」は、

安藤友香選手の初優勝で幕を閉じました。

改めて、安藤友香選手、本当におめでとうございます。