今日3月6日日曜日、愛知県名古屋市の瑞穂運動公園ラグビー場で、
「ジャパンラグビートップリーグオールスター・FOR ALLチャリティーマッチ2011」
が行われました。
早速、試合の結果を記すことにしましょう。
FOR ALL ORANGE ALL STARS 70―52 FOR ALL GREEN ALL STARS
自分はこの試合の様子を、J SPORTS1での実況生中継を見て観戦しました。
試合は、キックオフ早々からORANGEチームが勢いに乗り、
トライを積み重ねてGREENチームを引離す形となりました。
GREENチームも途中からORANGEチームを相手にトライを積み重ねて
追い上げを計ったのですが、ORANGEチームを捕えるまでには至りませんでした。
この「FOR ALLチャリティーマッチ」は、プレーしている選手たち、
レフリー陣、そして会場に見に来ているファンが一体となって
楽しめる企画として設けられたもので、まさにラグビーの祭典そのもの。
そのラグビーの祭典に相応しく、今年も試合中には、
普段の公式戦の時には見られないような
ユニークなプレーやシーンが見られました。
まず、試合中のスクラムがとにかく面白かった。
普通スクラムは、対戦をするチーム同士が、
レフリーの掛け声で強くガッチリと組むのですが、
今日の試合では、全てのスクラムが実にソフトで柔らかいもので、
特に試合の最初の方では、見ていて笑ってしまいました・・・。
それと、試合中のパス回しも、やはりラグビーの祭典らしく、
ファンの人たちを楽しませるように面白い回し方などが見られました。
さらに、この試合のレフリーを務めた谷口かずひと氏の
パフォーマンスも、非常にユニークなものがありました。
まず、キックオフ早々に、「うん、それでいいよ。
もし何かあったら言ってくれ。」という面白い言葉が聞けたり、
後半10分にORANGEチームの22番の星野将利選手が
右隅にトライしたプレーが極めて微妙だということで、
アシスタントレフリーの大槻卓氏と相談の上、
実際には導入されていないにも拘らず、わざと
「TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)判定をします。」
というジェスチャーをし、審判本部と連絡をとるパフォーマンスを
行った上で、数十秒後にトライを認めるというシーンがあったりと、
とにかく見ていて面白かったですね。
そして、今年の「FOR ALLチャリティーマッチ」は、
試合以外でも豪華な企画が満載でした。
まず一つは、特別ゲストとして俳優の舘ひろしさんが招かれたことです。
今日の大会では、キックオフセレモニーでキッカーとして、
また、ハーフタイムではトークショーのゲストとして登場し、
会場のファンを魅了していました。
ハーフタイムのトークショーでは、MCの村上晃一氏、
そして神戸製鋼の大畑大介選手とともに登場されたのですが、
舘さん曰く、ご本人も実際に地元愛知県の高校のラガーマンだったとのこと。
また、外国のチームでは、ニュージーランドのオールブラックスが大好きで、
実際にニュージーランドに試合を見に行ったこともあるそうです。
ちなみに、以前「クールズ」というバンドを組んでいて、
その時のユニットカラーを黒にしたのは、大好きなオールブラックスの
チームカラーが黒で、それがきっかけでユニットカラーを黒にしたのだそうです。
他にもハーフタイムには、子供達とトップリーガー達がタグラグビーで
ミニゲームをしたり、トップリーグのFWの選手達によるキック合戦があったりと、
まさにお祭りムード一色の大会だったように思います。
試合が終了し、表彰式が行われた後、
今シーズン限りで現役を引退するコカ・コーラウエストの山口智史選手
並びに神戸製鋼の大畑大介選手の引退セレモニーが行われました。
山口選手、そして大畑選手にそれぞれ花束が贈られたですが、
大畑選手が花束贈呈の前に引退のスピーチをし、「今回の引退については、
ちょうど一年前のオールスター戦の時から、この日にしようと決めていました。
本当ならば、引退するこの日に、大事な仲間達と一緒にプレーして
終わりたかったのですが、それが出来なかったことは非常に残念です。
しかし、今日3月6日というこの日に、これまで苦労を分かち合ってきた仲間達、
そして心からラグビーを愛して下さるファンの方々に送り出していただけることに、
非常に幸せを感じています。ジャージとスパイクを脱ぐ寂しさよりも、
今こうして皆さんに送り出していただける幸せの方が一番強いです。
浮き沈みの激しい現役生活でしたが、とにかく完全燃焼出来ました。
悔いはありません。本当にありがとうございました。」と述べていました。
引退セレモニーの後に、山口選手と大畑選手が胴上げされていましたが、
もうその時に、大畑選手がうっすらと目に涙を浮かべていたのを見て、
何かグッと来るものがありましたね。
今年も、大盛況の内に「FOR ALLチャリティーマッチ」は幕を閉じました。
いよいよ4月からは日本代表が始動します。
日本代表の活躍も、温かく見守っていくことにしましょう。