いよいよこの日がやって来た。


今日1月2日土曜日、東京・大手町の読売新聞東京本社前をスタートし、

神奈川県箱根町の芦ノ湖を目指す「SAPPORO新春スポーツスペシャル・

第86回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)」の往路のレースが行われた。

出場チームは、去年の第85回大会でシード権を獲得した8大学と、

予選会を通過した11大学、そして予選落ちした大学の中から優秀な選手を

選抜して構成される関東学連選抜チームを加えた全20チームだ。


往路を制したのは去年に続いて東洋大学だった。

1区から4区までは、61年ぶりの総合優勝を目指す明治大学がトップを独走。

しかし5区の山登りに入り、去年に続いて東洋大学の5区の山登りを

担当する柏原竜二(2年)が威力を発揮する。

小田原中継所でトップの明治から4分26秒差の7位で襷を受けた柏原は、

大平台のヘアピンカーブを通過するまでに5人を抜いて2位に浮上。

そして小涌園に差し掛かるまでの間に明治を捕らえて遂にトップに躍り出る。


柏原自身は、チームの2連覇に貢献するような走りをするのはもちろんのこと、

自ら作った去年の区間記録の1時間17分18秒を更新することと、

前人未到の1時間16分台で走ることを目標にしていたのだと言う。


小涌園を過ぎ、あとは東洋大学の柏原が往路優勝に向けて独走態勢を築くが、

芦ノ湯から元箱根の辺りで向かい風が各選手に影響を及ぼす。

1時間16分台を出すと言い切る柏原の記録が気になるところ。

向かい風の影響もあり、1時間16分台には8秒及ばなかったが、

それでも自ら作った去年の記録を10秒上回る1時間17分8秒の

区間新記録で、往路優勝のゴールテープを切ったのだ。

往路の優勝タイムは5時間32分2秒だった。


それでは、「第86回箱根駅伝(往路)」の成績と、区間賞を記すことにしよう。


※往路

1位:東洋大学 ~5時間32分2秒~

2位:山梨学院大学 ~5時間35分38秒~

3位:日本体育大学 ~5時間36分15秒~

4位:中央大学 ~5時間36分26秒~

5位:東京農業大学 ~5時間36分59秒~

6位:明治大学 ~5時間37分45秒~

7位:早稲田大学 ~5時間38分7秒~

8位:駒澤大学 ~5時間39分18秒~

9位:青山学院大学 ~5時間39分19秒~

10位:城西大学 ~5時間39分25秒~

11位:関東学連選抜 ~5時間41分37秒~

12位:東海大学 ~5時間42分47秒~

13位:日本大学 ~5時間43分25秒~

14位:上武大学 ~5時間44分12秒~

15位:帝京大学 ~5時間44分48秒~

16位:中央学院大学 ~5時間45分24秒~

17位:専修大学 ~5時間45分36秒~

18位:法政大学 ~5時間47分22秒~

19位:亜細亜大学 ~5時間50分20秒~

20位:大東文化大学 ~5時間51分1秒~


区間賞

1区:北條尚(明治大学)・1時間2分27秒

2区:ギタウ・ダニエル(日本大学)・1時間7分37秒

3区:野口拓也(日本体育大学)・1時間2分46秒

4区:安田昌倫(明治大学)・55分57秒

5区:柏原竜二(東洋大学)・1時間17分8秒(区間新)


往路19位でゴールした亜細亜大学のアンカーの山中宣幸選手は、

残り1kmを切った辺りから動きがおかしくなり、

フラフラになりながら何とかゴールに辿り付いたという感じだった。

自分としては、とにかく棄権はしてほしくなかったので、

無事にゴールまで辿り付いてくれたことに拍手を送りたいところだ。


明日は復路のレースが行われる。

往路1位の東洋大学から11位の関東学連選抜までの11チームは、

時差スタートになるが、12位の東海大学から20位の大東文化大学までは、

1位の東洋大学がスタートしてから10分後に繰り上げ一斉スタートとなる。


東洋大学が2連覇を果たすのか。それとも他の大学が逆転で優勝を飾るのか。

またシード権争いはどうなるのか。いずれにしても戦国駅伝になることは明らかだ。

最後まで目が離せない「第86回箱根駅伝」、明日も大いに注目だ。