単行本としては1996年7月に新潮社から発刊

これは2001年1月に文春文庫から発刊されたもの
 

 本作の題材となっている大東亜戦争中の米国重巡洋艦「インディアナポリス」と日本海軍潜水艦「伊号第58」との海戦は大東亜戦争の終戦間際に実際にあった。大東亜戦争の最後の戦闘艦同士、航空機による攻撃を伴わない戦闘艦同士が闘った事実に基づいた作品。
 洋上の「インディアナポリス」と海中の「伊号第58」の状況を、ページ数にして5頁ほどで切り替えて描写することで緊迫感がひしひしと伝わってくる。このスリリングな展開は映像化の格好な題材かと思われる。
 筆者である池上司氏のこれが最初の著作であることに驚き!!