紀元前、中国に「易経」という書物がありましたが、この中に「陰陽論」が出てきます。


 中国では、すべてのものに「陰」と「陽」という2つの性質を持つと考えられてきました。

例えば昼と夜。暖かいものと冷たいもの。大きいものと小さいもの。世の中の森羅万象すべてに陰陽は当てはまるのというのです。


 これを食べ物に例えてみると、身体をあたためる食べ物(陽性)と身体を冷やす食べ物(陰性)。腸を緩める食べ物と腸を締める食べ物。血圧を上げる食べ物と血圧を下げる食べ物など他にもあります。私流食の陰陽論とは、


●身体をあたため、血液の質をよくする食べ物。

(長時間煮た大根、人参、レンコン、ごぼうの煮しめ。じねんじょ、昆布、ひじきその他。番茶やほうじ茶など)


●身体をあたためるが血液の質・血流を悪くする食べ物。

(肉類、魚介類、チーズなどの乳製品。その他動物性食品全般)


●身体を冷やすが、血流をよくする食べ物。

(キャベツ、白菜、小松菜をはじめとした葉野菜、ブロッコリー、オクラ、筍、こんにゃく、寒天、米酢など)


●身体を冷やし、血液の質・血流を悪くする食べ物。

(ハチミツ、果物全般(特にバナナ、パイナップル、マンゴー、パパイヤ等南国原産のもの)、玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、にんにく、じゃがいも、とうもろこし、豆腐、豆乳、納豆、白米、麦を使った食品全般)


 ナス科の植物(トマト・ピーマン・ナス・パプリカなど)は特に身体を冷やすので、夏以外は避けたい食材です。


 化学調味料・食品添加物、マーガリン・ショートニングなどのトランス脂肪酸(合成油脂)は、陰陽を当てはめるまでもなく身体には有害な食品です。


 こんな感じで簡単にまとめてみましたが、これはとても奥が深いものです。また、調理法によってもこのようには

うまくいかない場合も多々あります。例えば、陽性である大根、人参、ごぼう、レンコン。これらの根菜は、私の健康煮しめのように自然水、梅干、昆布だけで長時間煮た場合は身体をあたため、血液の質や流れをよくしますが、生のままだと身体を冷やしてしまいます。また、煮たとしても、砂糖や味醂を使うと身体を冷やし、血液の質を悪くする食べ物になります。


 陰性の野菜は、煮ても生でも血流はよくなりますが身体を冷やします。でも生よりは煮たりおひたしの方がいいです。調理に油脂を使った場合、身体を冷やし血流を悪くする食べ物になります。ですから、体調を崩した時は、食材選びから調理法まで考えて調理することをおすすめします。


 一見難しいようですが、何回も読んでコツをつかむと理解できるものです。このブログで何回かに分けて少しずつ説明していきたいと思います。分かりづらいこと、知りたい事がありましたらメッセージを下さい。