《前回からまた続きです》
そしてここでその高機能機のお値段…表示されている価格札を見ると
【\19.800.-】也。
…折角薦めて下さるのに申し訳ないけれど、この価格帯ならば据え置き型のコンポが充分射程内です。
箱形スピーカーのボディーから出る音、そして所有する喜び…うぅ~んそいつは捨て難いぞっ。
「あのぉ…同程度のクオリティーで、据え置き型のミニコンポってありますか?
いやもしかしたら値段も違ってくるでしょうけど…」
ちょっと口ごもりながら店員さんに訊ねました。口調には
“申し訳ないけどあまりに高い値段ならば今回は諦めます”といったニュアンスが多分に込められています(苦笑)。
「それなら…こちらをお勧めしますがどうでしょう?」
全く嫌気せずに聞き入れてくれたそのさりげなさが格好いい!プロだ、貴方は。
「こちらは店頭展示品で在庫のみですがその分ぐっ、と値段も下げてます」
広い通路側に面してディスプレイされていたそれは
アルミニウムの本体とブラウン色のスピーカーになかなかの存在感があります。このコンポも店員さんに負けず劣らず格好いい!
「音、聴かせて貰って良いですか?」
店員さん、わざわざ先程の高機能機から同じCDを取り出してかけて下さる。
当たり前といえば当たり前なのかも知れませんがこんな心配りが比較検討をする上で、とても嬉しく感じるものですよね。
そしてこちらの印象は――音場の広がり感が先程とはやはり違います。
楽器の表現にもキレがあり、克つふくよかな音色で申し分ない感じ
【お断り・飽くまで私の個人的な印象です】
がします。
「何だかこの場に立ち会っているような気分が増しますね」
「演者の動きや会場の空気、入場者のお客さんの雰囲気までがより一層判るでしょう?」
「本当に。因みにこのコンポの一世代前の型だったら、
同じような価格帯で内容がもう少しグレードアップ出来たりするんですか?」
《まだまだ続く》