《前回の続きです》
「宜しければ (何を探しているのか) 伺いますが…?」
押し付けるような口調ではなくそれでいてこのジャンルには自信があります、といった雰囲気を持った飽くまで物腰の穏やかな方で
これならば相談も気軽に出来そうな感じで好印象を得ました←偉そうに(苦笑)。
私が口を開くよりも早く
「ラジオが録音したいんやんね?」
……おぉ覚えていたか我が妻よ。
「そうタイマーで予約して、留守中の番組も後でゆっくり聴きたいんやわ」
「今時はHDD内蔵のモノとかありそうですけどどうなんでしょう?」
「あと…実は住宅事情からあまり大きな音量で再生する事は出来ないので、寧ろ小さな音量でもいいからしっかりとした音で聴きたいんです」
私の挙げたこれらの希望に店員さんはひと声ンン~と軽く唸ってから
「今HDD内蔵タイプは置いてないんですが…こちらならUSBとSDカード、二つに録音が出来ます」
と、展示の中から一台を示してくれました。
「アンプのワット数も相当です。よくお客様から
“いやウチではそんなに大きい音出さへんから”
と伺いますが、いえこれは小さな音を楽しんで頂く為のものなんです、とご説明しております」
“これを私はラジカセとは呼んでおりません”と、店員さんが言うのも納得の多機能高性能型機は
そのルックスからも自らがそう主張しているようです。
店頭視聴用CDの再生が始まると忽ちサンバドラム?の音色が小気味よく、軽やかに響きます。
音像が機器の上段に浮かび上がるような様子が聞き取れ
確かに旧来のラジカセ然としたものとは一線を画する雰囲気を持っていると感じます。
あと足りないものがあるとすれば…
音場の広がり感?その辺りがちょっとだけ、こじんまりしているように段々と思えてきました。
実はこれ、私にとってはかなりの重要項目なんです。
昔ほんの少しカーオーディオに凝りかけた経験が頭に甦ってきて
あの頃はホント素人なりに“臨場感”みたいなものに拘ろうとしてたなぁ、なんてほんのりと懐かしくなってきました(笑)。
《まだ続く》