気が付くとけっこう面白い道があるので、伊吹山地の探索が続きます。
そういえばどこだったか、2001年くらいの第一次刀時代、
H山さんに岐阜側の名無し峠に連れて行ってもらえた事を思い出しました。
その道の場所を覚えていないので、ちょっと気になる。
この時撮ってもらった数少ない私の走行シーンの写真ですが、
H山さんは「X峠」と呼んでいました。
車のほとんどいない、舗装のきれいな道路と記憶していますが
そうだ、GPZでここを探しに行ってみよう。
最近おなじみの道の駅「星のふる里藤橋」です。
ここから近くの県道40号線を上がり、
1枚目の写真に近い場所を探します。
ふと隣をみると、「日本一周中」の木札を下げたバイクが。
きれいな旅慣れたパッキングとお見受けしました。頑張って!
で、X峠、県道40号線品又峠だと思っていましたが
どうやら正解は途中から南へ分岐する
「緑資源幹線林道 関ヶ原・八幡線 春日・久瀬区間」
だった模様です。
なるほど、品又峠だったら名前も簡単に分かるはずですが
名無しのX峠でしたら地図にも書いていないと思います。
緑資源幹線林道については、国土の開発と利権に翻弄され
きな臭い話が結構出てくるので、詳しくは調べてみて下さい(笑)。
で、そうなると気になるのが品又峠のその先。
滋賀県側は「グランスノー奥伊吹スキー場」の敷地なので
通行不可と思っていましたが、1/25000地図で調べると
県道指定の黄色い線の道路が敷地内を続いています。
2020年6月に、今庄365スキー場に踏み込んだ記事を書きましたが
アレもスキー場の中を林道が突っ切る形で正解だったりするので
法的なところを言うと、もしかしたら通過するのはOKかも知れんなと
これを法的根拠にアタックすることにしました。
(本当にそれで合ってるかはちょっと分かりませんが)
文学部地理学科卒ですので、地図の等高線と距離を計算すると
仮に通過できたとしてもこれは結構な急勾配となります。
ヒルクライムは無理かもしれないので、
今回も岐阜側から上がって無理やりダウンヒル突破します。
大昔、スキー場でエンデューロレースに出たから、大丈夫さ(多分)。
12時50分 道の駅 星のふる里藤橋
2週連続の藤橋です。まあバイク違うからいいけど。
本当は11時くらいに着いていたのですが
待合室で不覚にも寝落ちしてしまいこの時間にスタートです。
10分くらいで県道40号線の入り口です。
国道303号線からは揖斐川の対岸にあたりますので
一旦橋を渡る必要があります。
これを登っていくと揖斐高原、そして品又峠です。
10分ほど坂道を登っていくと揖斐高原貝月リゾートです。
つい近年までスキー場がありましたが、
今はキャンプ場やコテージが夏季営業しているそうです。
6月の平日でも結構車がいたりして、夏はにぎわうのかな。
気持ちの良い2車線道路はここから急に狭くなり
軽トラ幅の狭い急な登りになります。
県道274号線との分岐を抜けると、突然大きな廃屋が目に入ります。
旧揖斐高原スキー場のてっぺんにあったレストハウス跡です。
やたら厳重に立ち入り禁止の看板がありますので、
外から観るだけにしておきましょう。
13時30分 ふれあいの森入口ゲート
ふれあいの森、揖斐川町の管理施設らしいのですが
貝月山への登山口ということ以外、特に何かあるようではなさそうです。
県道40号線は右の細い舗装路として続いていますが
崩落により通行禁止、の簡易バリケードが置いてありました。
崩落かー。よし、崩落地点だけ確認してこよう。
13時40分 崩落。
このゲートから路面状況が急速に悪くなり
アスファルトの破損や流水、土砂堆積がほとんどになります。
と、前方に一際大きな崩落が発見されました。
4輪はもちろん、普通の2輪もアウトです。
さて満足したし帰ろう、と思いましたが
ここで地図を確認すると、品又峠のピークまでは1kmないくらいです。
崩落個所を徒歩で下見すると、右端の切れ目がぎりぎり通過できそう?
もう1個崩落個所がありますが、こっちは少しマシでした。
伊吹山地だけに石灰岩質の大岩がゴロゴロしていますので
誤ってエンジンなど割ってしまったらえらいことです。
ここは乗ったまま慎重に通過。
舗装路というか廃道は最後、草ぼうぼうのロータリーで終わりました。
ぐるっと折り返した位置にダートの道が続いています。
作業道っぽい感じがありますが入ってみましょう。
13時50分 登頂!
作業道は500mもなかったかと思いますが
山肌を左回りに巻いていくとゴール!ゴールです!
一応チェーンはありますが開いておりました。
滋賀県側から見るとこんな感じです。
この変な装置は人工雪を降らせる装置だそうで
ということはここはもう、奥伊吹スキー場の敷地内です。
バイクの進む先にはリフトの降り口があります。
こんな所まで来る物好きがいるのかと思ったら
結構新しめのバイクの轍が残されていました。
バリバリのオフロード用のタイヤ跡です。
さて私、この後大丈夫だろうか?
頂上はもうね、絶景です。しかも涼しいです。
あれに見えますのは滋賀県第二の峰、金糞岳。どういう名前だ。
せっかくの景色を楽しみたいので40分ほど滞在しましたが
これから先のダウンヒルが気になって、いまいち楽しめません。
先ほどの絶景は大昔来た記憶によると
上級者向けのコースだったと思われるのでもちろんパス、
リフトの降り口から反対側に砂利道が続いていました。
これが法的に県道40号、ということらしいので
砂利道を下ってみましょう。下れるのか?
これは中級コースにあたるようですが
ブロロロっと降りていったら途中でタイヤが滑り出し、
さすがスリックタイヤ、にっちもさっちもいかん!
咄嗟に昔取った杵柄、イチかバチかアクセル開け気味で滑走を止めます。
正確なところを言うと品又峠、
越えてきた草ぼうぼうのロータリーが峰を挟んで
この白いリフト乗り場の反対側にあり、そこが正式な峠だそうです。
と言っても藪こぎを50mくらいするハメになりそうですが。
白いリフト乗り場を折り返し慎重に砂利道をダウンヒルします。
少し勾配はマシになってきましたが転んだら大変だ。
で、これは本当に県道なんだろうか。と信じている。
またリフトの降り場が見えてくると、ここからは初級者コースです。
ここから先は問題なく降りていけました。
遠くにレストハウスも見え始めて、ほっとします。
バイクで走れるのは、中級コースが限界だな。
(がちオフのライダーさんはもっとイケるのでしょうが)
14時45分 下山。
正味15分ないくらいのダウンヒルでしたが、
登るにはもっと馬力のある、オフロードタイヤも回せる
バイクが欲しいかなー。
結局誰にも出会いませんでしたので、許可を得るも何もなかったですが
すぐ下の駐車場では、ドリフトを練習する爆音が響いています。
こそこそと、撤収!ご苦労様でした!
全回の池田山も絶景でしたが、今回もなかなかでした。
とは言え行くのに、法的物理的に結構なハードルがあるので
マウンテンバイクとかなら問題ないんだろうか。