優しく打ちよせる、砂浜の波。 | KEN ituki

優しく打ちよせる、砂浜の波。

 

 

夏の白いサンダルを

片手で持って歩く君

 

 

 

 

 

素足のまま

砂浜を歩いて

 

行く君が

とても可愛らしく

瞳にに映るよ。

 

 

 

 

 

 

この浜辺から

上がる時には

 

防波堤近くの

砂地には

 

ゴミやガラスが

多いから

 

 

 

 

 

 

 

君を両手で抱えて

そこを歩くよ。

 

 

 

 

 

 

 

たぶん、恥ずかしがって

自分で歩こうとする君と

 

甘えたがる君も

そこにいて

 

心の中は複雑だよね。

 

 

 

 

 

 

海の水道で砂のついた

君の足を水で流して

 

そのあとその白い

サンダルを履いても

 

砂が付くから

駐車場に向かう

 

アスファルトまでは

僕が君を両腕で

 

抱き上げて

君を連れて行くよ。

 

 

 

 

 

 

 

僕の後ろのポケットには

三つ折りにした

 

ハンドタオルが

あるから

 

それで、君の美しい

脚を、僕の肩に

 

つかまりながら

拭いてあげれば

 

水で濡れた

君の足に砂が

 

あまり、つかない

んじゃないかな。

 

 

 

 

 

 

夏の帽子を少し

顏に被って

 

白いサンダルを

右手の指に

 

持ちながら

周りの視線を

 

避けるように

抱かれる君の

 

感触が両腕に

伝わって

 

帽子のリボンが

海の風に穏やかに

揺れていたね。

 

 

 

 

 

 

 

小さな子供の頃

寝てしまって

 

抱かれながら

家の部屋に入って

 

行くように

そんなふうに

 

君を大切に

両腕に抱いて

 

夏の海岸線の

駐車場に

つれてゆくよ。

 

 

 

 

 

小さな

子供の頃のように。