リアスタビライザーの取り付け。 | KEN ituki

リアスタビライザーの取り付け。

車齢14年が経過した総走行距離12万km以上を

走行した軽自動車の、リファイン作業のつづきになります。

 

(読者)  届いた新品のボルトで何をするの!?

 

リア側に、スタビライザーを取り付けるんですよ。

 

前の作業のフロント側のスタビライザーの取り付けで

全体的な車両のバランス作業はおしまいなんでしょ。

 

はい。

まあ。

 

それでもいいんですけどね。

 

(読者) それでもいいとは、何でですか?

 

はいそうですね。

理由があるのですよ。

 

フロントスタビライザーの取り付けた状態だと、現在は

弱アンダーステアから、弱中アンダーステアの状態なので

 

サーキットなどで腕を鍛え上げた、ドライバーなら

そういう車の操縦特性でも、アクセルやブレーキの操作や

 

ステアリングのきっかけで、自動車を旋回させてゆく

高度な運転操作も出来るのですが、もう少しこの自動車の

 

操縦性の懐を広げて、車両の運動性能を落とさないで

誰にでも扱いやすい性格のステア特性のマシンに

仕上げて行くためです。

 

現在のフロントスタビライザーを装着した状態でも

非常に楽し車なのですが、例えて表現するなら

 

乗り心地の良い、どこかの自動車メーカーの TYPE-R

シリーズのような仕上がりの過程なので、ここをもう少し

煮詰めて行きたいのです。

 

いま手掛けているこの車、雨の低グリップの

路面では、フロント側の荷重不足からくる

 

緩いカーブなどのコーナリング時のオンザーレール感の

少なさが気になっていて、雨の日のコーナリングの最中は

 

ステアリングを切り増したり、切り戻したりと、ストリートカー

なのに、何故かとてもレーシングライクな車に落ち着いている

 

ところがあって、運転が上手い人でも雨の日は運転が難しい

車なので、この車の操縦特性のバランスを雨の日でも乗りやすい

 

車両に仕上げて行くために、リアのスタビライザーを取り付け

ることにしました。

 

あくまでも法定速度域内のお話なんですけれど、軽自動車の場合

車重が普通車よりもかなり軽く、サスペンション周りのアーム類の

 

結合剛性や、145/80 R13 という細いタイヤなど、いろいろな面が

起因して、サスペンション周りの、減衰力やバネのダンピング性能の

 

強化を計ったり、スタビライザー取り付けによるによるロール剛性など

のアップを計ったりすると、特に車の操縦特性の動きとして、まともな

 

車なら敏感に反映されやすく、そういう面が軽自動車の足周りの

セットアップでは、バランスさせてゆくのが難しい作業です。

 

僕の場合は、別にリアのスタビライザーがこの車の場合無くても

楽しいのですが、現状はフロント側に荷重が乗るよりも

 

コーナリング時では相対的に、フロントに比べリア側のほうが

バネレートが低いような感じで、後輪側のサスペンションが

 

フロント側よりもロール剛性が低く、後ろ側のサスペンションから

ストロークしてしまい、かなり軽度の腰砕けのような姿勢で

 

フロントタイヤのコーナリングフォースを、メリハリのない運転操作では

発揮することが出来ない状態でもあるので、この点を少し改善して行きたいわけです。

 

リアのスタビライザーは、この車の場合簡単に取り外すことが出来るので

ドライバーの好みで、付けてみたり、外してみたり、セッテイングパーツとして

 

気軽に、操縦特性としてこの車両の持つキャラクターを変更できるので

今回取り付けて付くことにしました。

 

 

 

 

 

 

今回、取り付け作業をする

リアのスタビライザーです。

 

この自動車メーカーの兄弟車種にあたる、メーカー純正品の

リアスタビライザーを、自動車リサイクルパーツ店で用意しました。

 

銀色に塗装されているので、下廻りから銀色の

スタビライザーが後方の運転者から、さりげなく

目視できるようになっています。

 

 

 

 

 

 

 

リア側のスタビライザーが取り付けられて

いない状態の下廻り。

 

これからスタビライザーの取り付け

作業となります。

 

 

 

 

 

 

 

こんなふうに、ボルト4本で車体側の

サスペンションに、リアスタビライザー

取り付けて行きます。

 

ボルトの取り付け作業は、左右両側あるので

計8本のボルトを購入したわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

リアスタビライザーを装着した

この車両、後ろ側の下廻りです。

 

 

 

 

 

 

右側の写真です。

 

後付けのスタビライザーなので、ボルトが緩むと

走行中の落下は、後続車などに非常に危険を

 

及ぼすので、取り付けボルトの締め忘れや緩みなどは

絶対に許されません。

 

自動車やバイクのボルトはかねがね、全てこんな感じです。

社会的なそんな責任が重大なのが整備士なのです。

 

 

 

 

 

 

 

ちょうど、スタビライザーの取り付け作業で

リアタイヤを外したので、この車種の後継モデルになる

 

純正品のアルミホイールを用意して、フィッティングを

確認しています。

 

デザインを確認するのもそうですが、重要なのは

新たに取り付けようとしている、このアルミホイールの

 

オフセットやPCD、ハブボルトの数、ハブのセンターリングの

直径がピッタリ合うかどうか、ブレーキキャリパーなど

 

いろいろなものと干渉しないか

タイヤを取り付けた時に、この車両のフェンダーから

 

タイヤホイールがはみ出さないかなど、意外に確認しなくては

いけないことが多いのです。

 

J数やタイヤサイズ、スピードメーター誤差なども、タイヤとホイールの

インチや扁平率、タイヤ幅などの関係から起因するものなので

この点もあらかじめ計算して購入します。

 

なかなかカッコイイでしょ。

 

タイヤの付いてないアルミホイールを仮合わせしている

シーンは、普段あまり見ることが出来ないかもね。

 

 

 

 

 

 

 

フェンダー上部からも、オフセットの違いなどで

このアルミホイールが、この車のボデイーフェンダーから

 

はみださないかどうか、厳密にチェック確認です。

同メーカーの後継車の純正ホイールなので、互換性と

信頼性は抜群かな。

 

 

 

次回に続きます。