あえて書き残しておこうかと思う。 

書名さえおぼろげだ。 
付録として独立した本だったように思うのだが

どうだったかね? 記憶違いなのかもしれない。 


それは山岸涼子が体験したり、聞いたりした幽霊話だし
もともと怖い話のたぐいが嫌いな私としては
歓迎する話じゃないんだが

とりあえずあるものは読むという貧乏根性ってか
へび少女のページをホチキスで止めた時代より
成長してたってわけか 
まぁ 私も読んだわけだ。

私にとって印象的だったのは
顔の前に布をぶら下げて
枕もとに黙って座っている幽霊の絵なんだが

マジョリカ あーたが
とても とても気にしたのが
石垣の上を走る子供の幽霊の話だったな。

アシスタントがそれを見たという場所が
余りに思う場所と近かったので
あーたはファンレターを
というか 問い合わせの手紙を送ろうとしたのだろう。


私はクラスも違うし
あとになって 言われてみれば教室の戸口のところで
あーたと話していた男の子がいたようなというぐらいの


何年かに一度ぐらい
私はあの墓地の横を通ることがある。
その時にはいつも思い出すよ。

当たり前のようにして生きている自分と
朝、目が覚めることなく 突然逝った
墓に埋まっているN君のこと