事故を免れた1号機は今も稼働中、不採算で近く閉鎖される予定だが、
無公害な発電源??として年五億ドル(五百五十億円)かけて延命させる法案が・・

放射線被ばく特有の遺伝子変異で がん患者や死亡率が増加しても、
放射線被ばくとの因果関係は否定され、今後も解明は絶望的?
「これから医者や科学者が明らかにしてくれるのか。そうは思えない」

放射性物質の放出量・周辺住民の被ばく量など、被ばくとの因果関係を証明するデータは全て原子力ムラが握り、検証する医者や科学者の多くは 日本と同様 原子力ムラの側に・・

 東京新聞より
<スリーマイル島原発事故40年 終わらぬ悪夢> (上)癒えぬ傷
【一九七九年三月二十八日午前四時。原子炉二基のうち、三カ月前に営業運転が始まったばかりの2号機で設備の不備や誤操作が重なり、核燃料が溶け落ちる炉心溶融が発生、放射能が外部に漏れ出した。

 当時の州知事が妊婦と未就学児を対象に半径五キロ圏からの退避を勧告したのは三十日の昼。事故発生から五十六時間がたっていた。

「放射性物質の放出量は少なく、健康や環境への影響は無視できるほどだった」。米原子力規制委員会(NRC)や業界団体の見解だ。がん患者や死亡率の増加を指摘した著名大学の研究ですら放射線被ばくとの関係を否定し、原因は「事故による精神的ストレス」と結論づけた。

 一方で、実際の被ばく量が政府側の説明より相当多くなければ、がん患者の増加は「考えづらい」と疑問視する研究結果もある。直近では二〇一七年、地元ペンシルベニア州立大の研究チームが甲状腺がんを患った周辺住民の検体を調べ、「事故と甲状腺がんの相関性の可能性が示された」と発表。がんの原因そのものが放射線かどうかは判断を避けつつ、事故後の一定期間に発症した集団で、放射線被ばく特有の遺伝子変異が多かったという。】一部抜粋

<スリーマイル島原発事故40年 終わらぬ悪夢> (下)潮流に背
【米国は世界随一の原発大国だが事故以降、二〇一三年まで新規着工が止まった。米エネルギー情報局(EIA)によると、ピーク時の一九九〇年には百十二基が稼働していたが、いまは九十八基。シェールガス革命に加えて太陽光、風力などの再生可能エネルギーの普及で競争力が衰え、運転許可期限を待たずに退役を迫られる例も相次ぐ。

 TMIもそう。事故を起こした2号機が閉鎖され、1号機だけが八五年に再稼働したが、六年前から不採算に陥っている。

 「二〇一九年九月末にTMI原発を閉鎖する」。経営を受け継いだ米電力・ガス大手エクセロンが一七年五月に発表した。しかし、「必要な政策変更がなければ」との条件付き。クレーン最高経営責任者(CEO)は「きれいで信頼できるエネルギーと高収入の雇用の維持」を求め、州政府に事実上の救済を迫った。

 これを受けて州議会では今年三月、TMIの地元選出のメハフィー議員が、州内の原発九基を「無公害な発電源」として、年五億ドル(五百五十億円)かけて延命させる法案を提出。地元フランクリン&マーシャル大の世論調査では、再エネと同様に原子力を支援することに州内の50%が賛成し、反対の37%を上回った。廃炉に向けた風向きが変わりつつある。

 背景には原発依存度の高さもある。全米の総発電量のうち原発は二割だが、同州は四割。メハフィー氏は「原発による雇用や経済、環境への恩恵に感謝するときだ」と主張する。】一部抜粋

 AFPBB Newsより
メルトダウンから40年、米スリーマイル島原発9月閉鎖に揺れる地元