同社の石井晃編集局長は取材に「記事によって迷惑を受けたということに対する陳謝。1週間以上消火できず、飛散を心配する人がいるのは事実で、記事内容を訂正したわけではない」と説明。

  毎日新聞も、『浪江・十万山の山林火災 放射性セシウム、3~9倍に上昇 /福島』
と報じている。

福島県によると「常設のモニタリングポストが示す空間放射線量に目立った変化はない」そうだが・・
3~9倍に上昇」と「目立った変化はない」 どちらかが嘘を付いているのだろうか?

 NHKも、『チェルノブイリ原発近くで森林火災』との記事中「チェルノブイリ原発の立ち入り禁止区域で森林が焼ける火事が起き、この影響で森林に残っている放射性物質が周辺に飛散するのではないかという懸念も出ています。」と・・
チェルノブイリ原発近くで森林火災 : 首相 「制御できており、破滅的ではない」

チェルノブイリ原発の放射能飛散は危惧しても、福島原発の放射能飛散は心配することすらタブー?
紀伊民報を「風評被害を煽った」と責めて済むような問題ではないと思うが・・

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 毎日新聞より
浪江・十万山の山林火災 放射性セシウム、3~9倍に上昇 /福島
【 東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域に指定されている浪江町井手の十万山で起きた山林火災で、県は9日、周辺3カ所で8日測定した大気中を浮遊するちりの放射性セシウム137の濃度が前日の約3~9倍に上がったと発表した。

 県放射線監視室によると、浪江町井手のやすらぎ荘が1立方メートルあたり3・59ミリベクレルで3・23倍▽双葉町石熊の石熊公民館が同7・63ミリベクレルで8・98倍▽大熊町野上の野上一区地区集会所が同1・35ミリベクレルで3・86倍--。

 同室は「健康には問題ない数値。強風により、測定地点の周辺の土ぼこりや焼却灰の舞い上がりの影響も否定できない。詳しい原因を調べる」と説明している。】

 紀伊民報より
コラム水鉄砲 「山火事と放射能」
【今朝、パソコンのメールをチェックしていたら、知人経由でこんな情報が届いていた。

 ▼4月29日午後、福島の原発事故の帰還困難区域の森林で火災が起き、今も鎮火していない。放射能汚染の激しい地域で山火事が起きると、高濃度の放射線物質が飛散し、被ばくの懸念がある。東北、関東、北信越、静岡、愛知の人は最低限、次のような自己防衛の対策がオススメという内容だった。

 ▼内部被ばくしないよう換気はしない。外出時は二重マスク。家庭菜園にはしばらくビニールシートをかぶせる。雨が降ったときは必ず傘を差す。1週間ぐらいは毎日朝昼晩、みそ汁を飲む……。

 ▼その記事を当地に配達される全国紙でチェックすると、毎日新聞の社会面だけに小さく「帰還困難区域国有林で火災」とあった。29日夕、陸上自衛隊に災害派遣を要請。福島、宮城、群馬3県と自衛隊から計8機のヘリが消火を続けた。30日夕までの焼失面積は約10ヘクタール。福島県警は雷が原因の可能性があるとみている、と伝えていた。

 ▼この情報を最初にアップしたのは東京電力で賠償を担当していた元社員。現地の事情に詳しい彼によると、放射能汚染の激しい地域では森林除染ができておらず、火災が起きれば花粉が飛ぶように放射性物質が飛散するという。

 ▼原子炉爆発から6年が過ぎても、収束がままならない事故のこれが現実だろう。政府も全国紙も、この現実にあまりにも鈍感過ぎるのではないか。】

 毎日新聞より
紀伊民報「山火事で汚染」 風評陳謝、批判受け 福島、線量変化なし
【和歌山県南部の夕刊紙「紀伊民報」(本社・同県田辺市)が、東京電力福島第1原発事故の帰還困難区域で発生した山火事に関し、放射性物質の拡散を指摘するコラムを掲載したところ、福島県の被災者らから「風評被害を助長する」などの声が寄せられ、8日発行の9日付同欄で「心配をかけ、迷惑を与えた」と陳謝した。

問題のコラムは2日付1面の「水鉄砲」。東電元社員の情報を基に「放射能汚染の激しい地域では森林除染ができておらず、火災が起きれば花粉が飛ぶように放射性物質が飛散するという」と記述し、不安に応える政府の情報発信や報道が少ないことを批判した。

 被災者らから「不安をあおるな」などの意見が寄せられたという。

 同社の石井晃編集局長は取材に「記事によって迷惑を受けたということに対する陳謝。1週間以上消火できず、飛散を心配する人がいるのは事実で、記事内容を訂正したわけではない」と説明した。

先月29日に出火した火災は50ヘクタール以上を焼き鎮圧状態になったが、鎮火していない。

 福島県によると、常設のモニタリングポストが示す空間放射線量に目立った変化はないが、記事のような放射性物質の再飛散を懸念する情報がネット上などで確認できるため、出火後に現場近くの放射線量も測定を始めた。線量に異常はないという。大気中のちり内の放射性セシウムの濃度も過去2年の原発周辺の観測最大値を超えていない。

 内堀雅雄知事は8日の定例記者会見で「県としてやることは正確な情報の記録、発信に尽きる」と話した。】

 福島民友ニュースより
浪江の山林火災...12日目「鎮火」 98年度以降最大の焼失面積
【原発事故で帰還困難区域になっている浪江町の十万山で4月29日に発生した山林火災は出火から12日目の10日午後3時5分、鎮火した。浪江町・双葉町合同災害対策本部によると、焼失面積は速報値で浪江町が22ヘクタール、双葉町が53ヘクタールの計約75ヘクタール。県によると、県が消防防災ヘリを導入した1998(平成10)年度以降では最大の焼失面積で、発生から鎮火に要した時間も最長だった。

体力消耗が影響 

火災の発生から鎮火まで時間を要した要因について、同消防本部は放射線防護のための装備や、現場が急な傾斜地だったことによる隊員らの体力消耗を指摘。また、夜間の活動ができず、夜明けに煙が上がる場所が見つかり熱源を捜した上での対処が続いたことなどを挙げた。

 対策本部によると、この火災によるけが人や民家などへの被害はなかった。また、県によると、火災現場周辺の空間放射線量に大きな変動はなかった】一部抜粋