「加害企業が有害な原因物質を出し、それが被害者に及んで損害が発生すれば、加害者側で無害だと証明できない限り、責任を免れられない」

 原発の稼働そのものが「放射線の放出」という被害を生み出している。
原発が「無害だ」と証明できない限り、賠償責任が生じる
 との判決。

 もし、釜山地裁の判決を日本の原発に適用すれば、
福島の子供たちの「甲状腺がん」の原因は福島原発事故、東電に賠償責任あり、
他の原発周辺での「甲状腺がん」も、原発を運営する電力会社の責任と・・

 低線量被ばくは無害?とする 原子力ムラの非科学的主張も許さない、権力に媚びない公正な判決。

 日本の司法関係者にも見習っていただきたいが・・

福島第1原発:2011年4月2~3日の放射性ヨウ素の汚染マップ公開
$げんぱつニュース-3


水俣と福島-チッソ、東電、国、そして御用学者・・企業救済を優先。

日本では福島原発事故後「健康を享受する権利」が侵害されている-。国連人権理事会

甲状腺がん新たに16人:福島県・検討委、それでも「事故の影響は考えにくい」??

現・原子力ムラの櫻井よしこキャスター(当時)が22年前に伝えた、
チェルノブイリの憂うべき被ばく被害の現実。IAEAによるチェルノブ­イリ安全宣言のカラクリ。

朝日新聞 甲状腺がんに関するトピックス

 朝日新聞デジタルより
(核リポート)「甲状腺がんは原発のせい」韓国訴訟の輪
甲状腺がんは、原発のせいだ

 韓国の裁判所で、こんな判決が出たのをきっかけに、原発周辺に暮らす甲状腺がん患者やその家族が続々と、原発を動かす公営企業を相手に裁判を起こしている。

   
 2011年、東京電力福島第一原発事故が起きたころ、李さんは直腸がんになった。約1年後には妻(49)も甲状腺がんと診断された。長男は先天性自閉症の障害を持って生まれた。

 韓国でも連日報じられた福島の原発事故の惨状を見て、李さんは「家族の病気や障害は、原発がまき散らした放射性物質のせいではないか」と考えるようになった。

 事故翌年の12年、李さん一家は韓国にあるすべての原発を管理運営する公営企業「韓国水力原子力(韓水原)」を相手に、損害賠償の支払いを求める裁判を釜山地裁に起こした。

 支援者もほとんどいない「孤独な闘い」を約2年続け、14年10月、判決の日を迎えた。しかし、「当然敗訴するだろう」と思われたのか、取材に来るメディアも支援する環境保護団体のメンバーもいなかったという。

 「被告は、1500万ウォン(168万円)を妻に支払え」。裁判長は、李さんと長男の訴えは「原発の放射線放出との間に因果関係を認めるには証拠が足りない」として退ける一方、妻の甲状腺がんについては「原発付近に居住し、相当期間、原発から放たれた放射線にさらされた。

 このため、甲状腺がんと診断を受けたとみるのが相当だ」として原発と甲状腺がんの因果関係を認めたのだ。


 釜山地裁判決がポイントとして挙げたのは次のような点だ。

○甲状腺がんの発生には、放射線にさらされることが決定的な要因として作用することが知られている。

○女性は原発から10キロ圏に20年近く暮らし、放射線に長期間さらされてきたとみられる。

○女性の甲状腺がんの発生には、原発から放出された放射線以外に、原因があると思える明確な材料がない。

裁判所は「加害企業が有害な原因物質を出し、それが被害者に及んで損害が発生すれば、加害者側で無害だと証明できない限り、責任を免れられないとみることが社会均衡の理念にもあう」と指摘。

今回、古里原発は、福島のような重大事故を起こしたわけではないが、

 裁判所は、原発の稼働そのものが「放射線の放出」という被害を生み出していると認めた。さらに、原発が「無害だ」と証明できない限り、賠償責任が生じると断じたのだ。】一部抜粋