sankeibizより
 『福島沖に洋上風力発電所計画 政府、復興支援の目玉に』
【政府は、福島県沖で海上に浮かべる「浮体式」と呼ばれる方式で世界初の大規模洋上風力発電所を
建設する計画を固めた。

 2011年度第3次補正予算案に実証試験のため6基を建設する予算の一部を要求、
年内にも事業者を公募する。

 事業者には三菱重工業、IHI、富士重工業、三井造船、清水建設など重工、建設会社に加え、東京大学など
10社・団体以上が産学連携で参画。

 20年に約30万キロワットの発電能力を目指す。建設やメンテナンスなどで現地の雇用確保や風車の部品メーカーも誘致して産業振興にもつなげ、復興支援策の目玉の一つに位置づける。

 計画によると、早ければ13年度から6基の洋上風力の建設に着手する。実証試験には洋上風力を研究してきた東大のほか、部品メーカーや風力発電事業者10社以上が参加する。

 1基当たりの発電出力は2000~5000キロワットで、総出力は最大3万キロワット。5年間かけてデータ収集や海底ケーブルを使った送電、既存電力網との連携などを実証。20年には約30万キロワットに増やす考えで、実現すれば60~120基の大型風車が福島県の洋上に浮かぶことになる。

 洋上風力は風車、発電機、軸受けなど部品点数が約2万点におよび、関連企業の裾野が広い。
例えば、100万キロワットの建設・メンテナンスで2万2000人の雇用創出効果があるとの試算もあり、
政府は政策的に部品産業を誘致し雇用拡大につなげたい考え。

 福島県は、沿岸から約40キロ地点で平均風速が毎秒7メートル以上の風の資源量があり、風力発電として
460万キロワット相当と予想されている。 候補地は今後詰めるが、風況が良く、東京電力広野火力発電所の大規模送電線も整備されている、いわき市沖などが有力とされており、今後、漁業関係者と調整する。

 洋上風力には土台を海底に設置する「着床式」もあるが、水深50メートルを超えると建設費が膨らみ採算性が悪化する。 欧州と違って遠浅の海が少ない日本は、海底と鎖でつなぎ洋上に土台を浮かせる「浮体式」の実用化が普及の鍵とされる。政府は福島県での実証試験をてこに、全国に普及させたい考え。

 政府は福島県を再生可能エネルギーの開発拠点としても育成する考えで、産業技術総合研究所の研究施設の一部移転やメガソーラーと呼ばれる大型太陽光発電所などを集積し、洋上風力と合わせ3次補正予算案に 1000億円を盛り込んだ。

 浮体式風力発電はノルウェーの洋上で1基が稼働し、
環境省も長崎県五島市の椛島(かばしま)周辺で13年春から2000キロワット級の実証実験を進める。

 陸上は低周波や環境規制で適地が限られ、今後は洋上が主力になるとされ、
17年には世界で7100万キロワットと、現在の約17倍に増えるとの米調査会社の予想もある。
日本は後発だが、浮体式で先行することで巻き返しを図りたい考えだ。】

 騒音や振動の被害の恐れが少ない、洋上での風力発電が実用化され、コスト面の課題もクリアできれば、
これからのエネルギー問題に明るい光りがさすことになる。 しかし・・

 長崎県五島市・椛島の実証実験は、環境省が進めていると書かれているが、この計画を立てた、
政府とは?いったい何処の省のどの部局だろうか?

 そして、もうひとつ気になるのが、年内にも事業者を公募する、と言いながら、
『事業者には三菱重工業、IHI、富士重工業、三井造船、清水建設など重工、建設会社に加え、
東京大学など10社・団体以上が産学連携で参画』 と、
既に参画者が決まっているかのような記事になっているのは、どういう訳だろうか?

 経産省の官僚?が、原発に替わる新しい利権?を、彼らの為に用意した?と云うことだろうか?