ゲンダイNETより
 『これじゃ辞退するよ「仮設住宅」に重大欠陥。』
【●雨漏り、アリ、薄壁…
 東日本大震災で、「仮設住宅」に入居した被災者からブーイングが出ている。ようやく抽選に当たって入居したものの、とんでもない「欠陥」疑惑が浮上しているためだ。

 「アリは大量発生するし、雨漏りするし。本当に困っちゃったよ」
 台風2号による豪雨が襲った宮城県内の被災地。仮設住宅で暮らす70代の男性はこう肩を落とす。
 ただでさえ、4畳半2間に家族5人のスシ詰め暮らし。その上、想像していなかった「欠陥」疑惑となれば、ため息が出るのも当然だろう。

 岩手県の仮設住宅で、被災者を悩ませているのは「臭い」と「薄壁」だ。
「腐った魚、汚泥……。とにかく臭いがキツイ。気密性が低いから、ドアや窓を閉めても臭いが漂ってくる。壁が薄くて会話は筒抜け。これじゃあ、夏は相当な暑さになるし、今から冬の寒さが心配。ぜいたくは言えないけれど厳しいね」(60代の被災者)

 いやはや、仮設住宅とはいえ、これが本当なら、1戸約340万円(解体費含む)の建設費はチト高くはないか。
「04年の中越地震で整備された仮設住宅でも、天井からの雨漏りや、電気のショート、グラグラする床といった『欠陥』が指摘されました。突貫工事だし、急きょ、かき集められた作業員のため、現場に不慣れなのです。問題は冬場でしょう。
 
 壁は断熱材入りの『寒冷地仕様』といっても、東北地方の寒さはハンパじゃない。室内の暖気が天井板の隙間を通り、屋根裏で結露する可能性もある。そうなれば、天井から水がボタボタ落ちるし、窓枠はビチャビチャ。壁にカビが発生する場合もあります」(建築ジャーナリスト)

 仮設住宅のリスクが広まったせいか、被災地では抽選に当たっても入居を辞退する住民が続出している。
待てど暮らせど整備されず、やっと入居できたと思ったら「欠陥」疑惑…。被災者は踏んだり蹴ったりである】

J-CAST テレビウォッチより
 『仮設住宅に「欠陥・不良」続出!壁と天井の隙間から虫ゾロゾロ』
【 「被災地の仮設住宅にあらたな問題です」と赤江珠緒キャスター。避難所からやっと移った仮設住宅で、「欠陥」に悩む人が増えているという。

 お宅を訪問、拝見した直情径行型リポーターの井口成人が吼えた。「こんなつくりや設計なんてありえない! 素人のボクが見たってわかりますよ!」。壁と天井の間に隙間があいているというのだ。この「隙間」問題が多発しているそうで、そこから虫がたくさん入って来、「寝ている間に蟻が顔をはっていた」という人も。雨が窓から入ってくる家もあるそうだ。

  なかには「ノイローゼになりそう」「避難所にいるほうがまだ楽」などと漏らす人がいる。仮設住宅に関する苦情は岩手県だけで300件寄せられてるとか。

   日本プレハブ建築協会の施工

   「住宅格差」もある。仮設住宅は各県が発注しているが、圧倒的に多いのが日本プレハブ建築協会の施工。で、井口が現地で聞いたところ、「我慢します」など、評判がよろしくないという。

  ところが、なかには大手ハウスメーカーや地元業者製のものも少数あり、見た目からして大違いで、内装もきれい。「ぜんぜん違う! 壁も!」(井口)。住み心地は「抜群です」「快適です」。なかには、地元の木材を使用した「癒される」木造一戸建て仮設住宅もある。

  「これぐらい格差があるんですね」と重ね重ね押し付けがましく訴える井口に、司会の羽鳥慎一も「被災者の方は選べないわけですし、なんでウチはこうなんだと、不公平感はでてくるかもしれないですね」とあっさりした感じで応じた。】

 同じ1戸約340万円で、なぜ、こうも違うのか? 1戸約340万円は決して安い金額ではないと思うが。
建築のスピードも重要だが、最低限の住み心地品質?が満たされない仮設住宅がなぜ出来てしまったの? 発注者は当然、施工に立会い、完成受け取りの検査もしているはずだが、なにか金銭的不正?でもあったのだろうか?
 今からでも、施工業者の選定方法の適正化、標準設計の採用など、まともで住み心地の良い仮設住宅を提供する努力をしなければならない。
  勿論、欠陥住宅の施工業者には、発注者の責任で、修繕・改築などを早急にさせなければならない。