最近はまっているもの。
1)「オリンピックの身代金」 by 奥田英朗
2)「南極大陸」/TBSのドラマ
3)ベビースターラーメンのちょっと大っきくなって食べやすくなってるやつ。チキン味ね。
これらに共通することがらは…、あ、もちろん3は除きます。
時代背景としての「戦後」。
また、「敗戦国」という肩書きを、なんとしてでも払拭するためにとにかく輝く未来だけを夢見て「南極大陸到達」、そして「東京オリンピック」を成功させるべくがむしゃらに突き進む人々が描かれている作品ということ。
いやいや夢中になってしまいますね。
昨日も思わず「ああ、タロ!!」と叫んでしまいました。
子供のころ見た「南極物語」は「動物映画」だと思ってみてましたからね…。
タロとジロの雪上運動会!…的な。
そんなもんでしょ子供ですから。アンコがねえ~…。かわいそうなんですよ。
いいおっさんになった今、もちろん当時とは違った感覚でドラマを見ることができています。
おもしろいなあという感覚よりも、単純にすごいなあという言葉が思わずこぼれ落ちるような、そんな感覚になってしまいますね。もちろん、人間がですよ。
当時、とにかく努力をすればそれがきっと報われると信じ、実際に努力を積み重ねた人々が成功を収めていった時代。若者たちがみんないきいきと仕事の話をしていた時代。ただ前だけを、明日だけを見てひたすらに進んでいた時代でしょうか。
ちなみに、このころ、ある新聞の世論調査で
「情けは人の為ならず」
ということわざの意味として「人に必要以上に親切にしたり、情けをかけたりしては、結局その人のためにならないぞ」という誤った解釈が、当時の働き盛りの若者たちの間で広く浸透していたことが明らかになったそうです。
面白いもので、
時は流れて30年。西暦2000年。
再びこの「情けは人のためならず」ということわざの誤解が若者たちの間で広く浸透しているといった世論調査の結果が出たそうです。
単純に考えて“アントキノワカモノ”が“コントキノオヤジ”となり
また、“ソントキノベイビー”が“コントキノワカモノ”となり
でも結局、“アントキノチキンラーメン”は“コントキモチキンラーメン”であり
(なんやようわからんようになってしまいましたが)
つまりは、親子で調査を受けて親子ともども間違った解釈をしている。
という現象じゃないですかこれは。
お国の復興のため、権威の回復のため、己のプライドのため、そして自分の家族のために、周りのことなど見る余裕さえなく、ひたすらに目の前にあることに対して体と頭を動かす日々を送ってきた人々。
まあ、うちの親父もしかり。
とにかく仕事の虫というか。
人生の最優先順位として仕事があるようなThe・OYAJIです。
Who likes ナイター&ビール&枝豆&ステテコ。
ザッツオール。
なんか、このことわざの誤解と時代があまりにもうまくリンクしてはいないかと、一人、にやついてしまいました。確かに私も恥ずかしながら最初は「真の優しさとは何か」みたいな格言なのだろうと思っていましたから。
逆に、彼らの努力によって作られた世界の中の日本で活躍の場を得た人々にとっては
自然と周りを見る必要性と余裕が生まれ、結果「人の為ならず」という言葉は「奉仕せよ、やがて返ってくるから」という正しい意味での解釈を可能にさせたのではないでしょうかね~。
東日本大震災の復興活動は、残念ながらまだまだ軌道に乗ったとは言えない今日この頃。
真っ先に国を挙げて「日本に力を、祈りを」と情けをかけてくれたタイの洪水被害。
エルトュールル号事件以来日本人への恩義を忘れないトルコで起こったつい先日の大地震。
こうした災害に対して、今日本はどういう対応を行うのでしょうか。
国を挙げて人的資源を派遣するのでしょうか。
それとも今回は派遣を見送るのでしょうか。
国際社会の中の一員として、それをリードしていきたいという先進国として情けを与える側としての立場。
またとんでもない災害に見舞われて窮地に立たされている情けを受けるべき国としての立場。
わたしたちはどちらを選択すればよいのでしょうかね。
「情けは人の為ならず」をどう解釈するのでしょうか。
~Dr.N~
PS:バンコクに家族を持つ学生や、トルコから来てくれた学生たちとも笑顔で交流してきました。彼らにどんな言葉をかけてあげたらいいのか、なかなか浮かんできません…。