恐れから行動してはいけない
恐怖や不安から行動する結果は良い結果を得ることはできない。そして不安や恐怖からそれを除去するために行う行動は依存を生む。
たとえば保険だ。事故にあう不安、事故で多額の負債をかかえる不安から保険に入る。保険に入れば安心だが、事故にあう不安が解消されるわけではないので、保険に入り続けない限り安心することはできない。つまり保険に依存した状態になる。
ミスをするのが怖くて、ミスをしないように練習をする。これもミスをする不安や恐怖はなくなることはなく、練習をしないとその不安や恐怖は現れてしまう。練習することに依存した状態になる。
反対にポジティブな考え方から行動するとどうだろうか。
ミスをするのをカバーするために練習をするのではなく、うまくなりたい、こんなプレーができたら格好がいい。憧れの選手のようなプレーがしたい。だから練習をする。
同じ練習をするにしても動機が消極的な動機であるか、積極的な動機であるかで得られる結果というのは全然変わってくるのである。
禿げるのが怖い、不安だ。という思いから育毛を始めるのと、フサフサになったら若いと言われる。格好がいい。白髪が減ったら絶対モテる。などポジティブな考え方で始めるのでは引き寄せる結果が違うということだ。
前者はその育毛を始めることで不安は解消されるかもしれないが、少しでもうまくいかなかったり結果がでなかったり、続けられなかったりしたときに、不安や恐怖がまた顔をだす、それがストレスとなりより悪い方向に行く可能性がある。
ポジティブな思考から行動する後者は例え期待していた効果が得られなかったとしても、もっと頑張ろう、目標に向かって進もう、どう改善したらよりよいのか。など次のステップにいくのにもポジティブな思考を持てる。つまり改善に向かうし、如何に成功するかを考えるプロセスに入りやすいのである。
そして得られる結果である
前者の得られる結果は不安の一時的な解消でしかない。もし禿げる進行が抑制されたり止まったとしても、その行動を続けていかないといけない状況ができあがる。
つまり育毛剤であればずっと購入し続けることになる。それもネガティブな思考を維持し、それを抑制するために購入し続ける。終わりはないのである。
後者の結果はどうだろうか。
若くなりたい。もてたい。娘に若いと言われたい。このような思考で育毛や発毛を始めた場合。それが達成されたときに得られるものは前者とは全く違う。幸福であり達成感であり、得られるものが確実にある。
それを継続したいと思うのであれば続ければいい。続けるにあたっても、この状態を継続しようというポジティブな考え方をする必要がある。
人は何かを得たときにそれを失う恐怖を得る。せっかく若く見られるようになったのに、老けてみられるのは恐怖だ。そうなったら生きていけない不安だ。というような観念でそれを継続するのでは更なる良い結果は得られないだろう。
行う行動は同じだ。どちらも育毛や発毛に挑戦し、それを達成し、それを継続するためにまた行動をする。
しかしポジティブな考え方でそれを行うのかネガティブな考え方でそれを行うのかで同じ行動であっても得られる結果というのは全く違うものになる。
よく他人を見て同じことをやっているのに、どうしてあいつはあんなにも色々な成果を得ているのかと思う人がいる。これは行動しか見ておらず、そのもっとも重要な始める動機を見ていないのである。
良い結果を得られていない人は、不安や恐怖などネガティブな思考から行動を起こしていないだろうか。
何をするにしても、行動する動機がポジティブなのかネガティブなのかというのは非常に重要なことだ。それをしっかりと考えてみてほしい。
今自分が毎日おこなっていることも、まずその動機を考えてみてほしい。不安や恐怖から何かを購入したりしているものに終わりはない、不安は消えることはなく、一生それにたより依存し購入し続けることになる。
世界はこの不安と恐怖を使った支配で溢れている。真っ先に思いつくのは広告であろう。
・このままでは不健康になり死にます。
・保険に入らないと、こんなことが起こった時に大変なことになります。
・皺が増えてきて老けたと言われていませんか?
・毎日おいしいものを食べたいけど、太りますよね(太る不安)
前記したとおり、不安からくる行動は解消するためにそれを行い続けなければならないといった性質がある。そしてそれを続けないと不安は解消されない。
この性質を利用して、ずっと買い続ける商品を作る。不安を煽り、不安にさせ、この商品があれば安心できますよと唄うのである。
ではどのようにして不安を解消すればよいのだろうか。それは簡単だ。不安にしっかりと向き合い。何が不安で何が怖いのかをしっかりと見定めること。
そしてその解釈を変える。考え方を変えるのである。
前述した通り、禿げるのが不安なのであれば、それをこれが改善したらもっとカッコイイといわれる。若いと言われると見方を変えればいい。現状は何も変わらない。髪の本数も頭皮の状態も何も変わらないだろう。
だが不安や恐怖に支配されていた状態が、見方や考え方を変えることによって、ポジティブな思考でそれを見られるようになる。
これが改善されたらどうなるか、良くなったらどうなるかを想像すると言い換えてもいい。不安や恐怖、悪化した結果にフォーカスしていたのを、改善してよくなった結果にフォーカスするのである。
そうすることによって不安は次第に消えてく。忘れるといってもいい。要はネガティブな結果にエネルギーを送らないということだ。
エネルギーを送らなければ、その思考やイメージは薄くなり消えていく。逆にフォーカスするということはエネルギーを注ぐということだ。
エネルギーを送った思考やイメージはより強固になって膨らみ、潜在意識に刻まれ、そして現実化する。これは悪いイメージでも良いイメージでも全く同じ作用をする。
ダイエットにしても育毛にしても、筋トレにしても、勉強にしても、こうなったらどうしよう、こうなったら怖いといったネガティブな思考にフォーカスしエネルギーを注ぎ、それが行動化していけば、行動することは同じだったとしても得られる結果は依存と不安の継続である。
まずは思考をポジティブなイメージに変換、つまり解釈を変えることが重要だ。そのさきの悪い結果にフォーカスしているのを、それが改善したり続けた結果、現実になるポジティブな結果にフォーカスする。そこから行動を起こす。
同じことをやったとしても全く違った結果が得られる。まずは自分がネガティブな思考から行動していないかを、自分の行動を客観的に分析し考えてみてほしい。
うまくいっていないことの多くはネガティブな思考から行動してはいないだろうか。