こんにちは。

 

ここは人と違うものが見える世界で

生きてきたハルカの体験談を

つづっているブログです。

 

こちらのブログは人様には

ご理解いただきにくい世界なので、

フィクションの読み物として

お楽しみいただけたら幸いです。

 

初めての方はこちらを

必ずお読みください。

▽▽▽

 

 

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✤アトキ…共同ブログを書いている人
 
【 はるの家族 】
✤ハルカ…ブログ主、ガッツリ見える人
✤ナツミ…娘、結構見える人
✤アキラ…息子、やや見える人

✤フユキ…夫、全く見えない人

 

 

先生にさよならをして下階に下りる途中、誰もいないことを確認してからアキラに話を聞いた。

 

ハルカ「お給食の時間におじさんがいたの?」

 

アキラ「うん!おじさんがね、にこにこしながらみんながお給食食べるの見てた!それからお味噌汁のお鍋覗いてまたにこにこしてたよ!おじさんも食べたかったんかな?」

 

アキラはそれをいつもの日常のように受け止めているようだったけど、それは他の人には言ってはいけないものだということを教えないといけなかった。

 

ハルカ「おじさんは、どんなおじさん?いつもいるの?」

 

アキラ「えっとね、ひいばあばのお墓参りの時にいたおじいちゃんみたいなお洋服着ててね、杖ついて頭にママの服みたいな色のタオル巻いてるおじさん。いつもはいない。今日初めて会った!」

 

アキラの話を聞くところによるとその人は作務衣を着ていて頭に紺色の布を巻いている片足の悪いおじさんで、給食の配膳が終わっていただきますをして少ししてから調理室側の壁からスッと出てきたらしい。

 

前に並べてある料理の入った鍋を覗き込んではにこにこして、たまに寸胴のお玉で中をかき混ぜていた。

 

そして混ぜ終わるとそのまま杖をついて歩きながら子供達の食事の様子を見て回り、アキラの据わっているテーブルの隣のテーブルの奥にある棚の横の柱の隣に立って、みんなが食事をしている様子をにこにこと微笑みながら見ていたそう。

 

基本的に給食の先生は調理室からは出てこず、配膳なども先生達が行うのでアキラは誰だか気になっていたらしい。

 

たまに市からの派遣で知らないおじさん達が保育園を見に来ていたりするし、朝の手の生えた石とかであれば明らかに人ではないモノはわかるのでアキラも言わないけど、どっからどう見てもどこかのおじさんって感じの人だったのでそれを先生に聞いてしまったとのことだった。

 

ハルカ「そっかー、アキラには普通のおじさんに見えたんだね。」

 

アキラ「うん、言っちゃダメな人ってわからなかった。」

 

車に乗り込んだハルカはエンジンをかけて、アキラがシートベルトを着用するのを待った。

 

 

 

子供達には小さい頃から、“他の人には見えないナニカ”については何度も説明をしてきた。

 

保育園に入る前の小さい頃は本当に色んなところで色んなことを言ってしまうので、周りの人から奇異の目で見られることもあり、ハルカは本当に気を使うことが多かったのだけど、子供達が大きくなるにつれて色々なことを認識できるようになってきたので、この手のことを説明する機会はかなり減ってきたと思う。

 

それでもアキラはまだ幼いこともあって、普通の人間に見えるタイプのナニカは認識が難しくなってしまうようだった。

 

 

 


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