JR九州は今や、6割が鉄道事業以外の売り上げだそうです。その基盤を作った経営者の自叙伝、日経新聞連載の「私の履歴書」的な本です。
あまりに面白くて、一気に読みました。

唐池恒二「本気になって何が悪い」(PHP研究所)
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旧国鉄が解体して、JR九州発足30周年を迎えるまでの「建設は死闘」の歴史を振り返って、面白おかしく描かれています。
豪華列車「ななつ星」予約をめぐり、政財界から裏口から依頼があっても、世界の王さんでも断った例をあげて、公正中立にお断りしているそうです。
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各章のワンポイントレッスンが一覧表に。
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この本のアンソロジ-です。
・次の3つの力が働くと仕事は成功する。
 ①夢見る力②「気」(エネルギ-)を満ち溢れさせる力③伝える力(人や
 組織をその気にさせる力)
・アイデアを見える化するスピ-ドの早さ、トップの決断
・競争が当事者のレベルアップに繋がる~対決型マ-ケティング、格付け
・経営資源の大きくは、ヒト、モノ、カネ、情報の4つ。新規事業にエ-ス
 を投入する。「ヒト」の投入が本気度を測るうえで一番わかりやすい。
・対決型キャンぺ-ン。お互いに負けないと、地域の魅力づくりに励む。
 大分県対鹿児島県の観光、アサヒVSキリン(JR博多シティにあるA&
 Kビアレストラン)
・電話に出る時は「ソ」の音で。
・自分がいかに、その地域を愛しているか。そしていかに、地域コミュニ
 ティに自分が活かされているかという意識が大切。
・街づくりで大切な3つのこと(東大名誉教授 木村尚三郎)
 ①安全・安心であること(人と人、人と自然、人と歴史が和みあって安心
 を醸し出していること)②歩いて楽しいこと(生活の匂い、街並みの美し
 さを楽しむ)③食と買い物が充実していること。これに加えて街のひと達
 が地域の共同体意識を強く持つことと。