昨日、坪内稔典さんの「漱石くまもとの句200選」(熊日)を読みました。熊日新聞で一年間連載された350句から、選んで出版されました。
漱石は熊本で900余りの俳句を残し、その数は生涯に詠んだ句の約4割、熊本の漱石は俳人だったとか。カバ-には著者が選んだ句が掲載されています。

4年3か月(明治28~33年)の熊本の滞在で、漱石はいろいろな所を旅し詠んでいます。

その200句のなかで、私も好きな句の3点です。2点は著者と同じです。

明治32年8月29日~9月2日まで、友人と阿蘇を旅した句です。

きっと漱石も見た、阿蘇五岳の光景です。

根子岳登山口の放牧の風景です。漱石は草千里を歩いたでしょうか。

「温泉(ゆ)の山や蜜柑(みかん)の山の南側」「累々と徳孤(とくこ)ならずの蜜柑かな」など天水の小天(おばま)の句もたくさん詠まれています。

もう一句追加。漱石はお酒が飲めなかったとは、知りませんでした。

漱石が作った句を友人の子規に添削を依頼すると、中には合格の○が付いて戻って来たそうです。この選者が書いた「漱石熊本百句」(創風社出版)も読んでみたくなりました。