昨日は水前寺公園の近くにある熊本テルサホ-ルで開催された、直木賞作家の出久根達郎さんの講演会を聴講してきました。
熊本県教育委員会主催、熊本の心県民大会の記念講演でした。

①クマモンも出席して「熊本の心」作文の表彰式が開かれました。クマモン体操のアトラクションも初めて見ました。クマモンも結構、大きいですね。
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②「作家になるまで私の中の熊本の心」と題した、出久根達郎さんの講演風景です。身振り手振りで約1時間、熱弁を振るわれました。
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③少しクロ-ズアップして
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古書店「芳雅堂」を営みながら、作家になるまでの苦労話や直木賞受賞時のエピソ-ドを、面白おかしくお話しされました。その講演の一部です。
・作家は何を書くか、恥もかくが。
・美しい言葉を聞きたいから、本を読むのも好き。
・作家は平凡な一言の裏に何があったかを原稿用紙に300枚も400枚も
 綴る。ウソをついてよい唯一の職業だ。発した平凡なひとことの裏の壮烈
 な人生、発した人の生きてきたドラマ、深い意味を書くのが作家である。
・美智子皇后が2002年にスイスで講演された。美智子皇后は女性詩人
 「竹内てるよ」の「頬」の一節<生まれて何も知らぬ吾子の頬に..>を
 子供を育てていた頃に、励まされて読んだ忘れられない詩と紹介された。
 この詩は竹内てるよが、子供と心中を想い留まって詠んだ詩。この詩の影
 に壮絶な人生のドラマがある。
・井伏鱒二の文章を400字詰めの原稿用紙に書き写して、文章の書き方を
 学んだ。書き写すとここで息をついたんだなと息遣いまでわかってくる。
・中学を卒業して真っ先に就職した古本屋のオヤジは、店で本を読むことを
 勧めてくれた。お客さんからも本のことをいろいろ教わった。自分に影響
 を与えた人は、この古本屋のオヤジの高橋さんと井伏鱒二だ。
・作家の心は、熊本の人が持っている助け合い、いたわりあい、一つの志の 
 3つは、普段は気が付かないが同じだ。