宙組の宝塚大劇場特別公演『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』を観劇してきました。



劇場の入り口では、スーツを着た男性が傘用のビニール袋を手渡してくれました。恐らく阪急の社員さんでしょうか。


ロビーに入ると、そこにも数人のスーツ姿の男性が配置されており、普段の公演とは異なる雰囲気を感じました。

やはりこの公演が特別なものだから?

幕が上がっても、昨年からの様々な出来事が頭をよぎり、出演者たちの心情を考えると、何となく落ち着かない気分が続きました。

さて、お目当ての桜木みなとさんは、少しふっくらした顔つきで若返ったように見えました。


2番手としては出番が少なく感じ、少し物足りなさを覚えましたが、終盤の「セ・マニフィーク」で見事に挽回してくれました。


大階段での輝く笑顔を見て、「そうそう、これが見たかったの!」と、ようやく気分が高まりました。


今日は調子が悪かったのか、声の出はもうひとつでしたが、笑顔で楽し気に歌う姿に幸せを感じました。


やはりタカラジェンヌには明るい笑顔で夢を届けてほしいですね。

宙組のメンバーには詳しくないため、主要な人以外は顔と名前が一致しなかったのが残念ですが、全体的にいろいろな人が起用され、活躍している印象でした。


トップ娘役の春乃さくらさんは初めてちゃんと拝見しましたが、水を得た魚のように生き生きと活躍しており、見事に抜擢に応えていると思いました。


全体に馴染みのある曲が多く、懐かしさを感じながら楽しむことができました。

主演の芹香斗亜さんは、花組時代を思うと歌唱力や表現力が格段に向上しており、見違えるようでした。


様々な困難を乗り越えて退団せずに舞台に立ち続けるその精神力には、素直にあっぱれと思います。

タカラジェンヌにとって舞台が本分ですから、何だかんだ言って、このような変則的な形でも舞台が再開されたことには素直に「良かったね」と思います。


自分に置き換えるなら、職場で大きな不祥事があってしばらく営業を自粛していたのが、ようやく通常業務を再開し日常が戻ってきたような感じでしょうか。

この先どうなるかはわかりませんが、とりあえずは彼女たちの健闘を讃えたいと思います。


しかし、先月行った彩風咲奈リサイタルやベルサイユのばら50の時のウキウキ感とは違い、帰って来たらドッと疲れを覚えました。


これは観る側の気分によるものか、舞台から受けたオーラによるものかは不明ですが。