最近更新が滞っていたため、今日は特別に2本目を書くことにしよう。これを見たあなたは喜んでくれるだろうか。

 

 

 大学時代、私は時間的に自由だったためよく夜中に散歩をした。私は当時元田中に住んでいたため、すぐ近くを流れる鴨川は定番の散歩ルートだった。そして、賀茂川と高野川が合流し、鴨川になるエリアは鴨川デルタと呼ばれており、アニメのオープニングの舞台になったほどのきれいなスポットで常に家族連れや地元の高校生でにぎわっている。

 

 

 そんな鴨川デルタだが、花火シーズンの夏を除き、夜になると全く人がいなくなる。夏は毎日のように大学生が花火をしているが、春のシーズンは全くの無人。そんな真夜中の静寂の中、私は鴨川デルタの先端で祇園四条を超えて大阪に向かって流れていく清流を見ながら何時間も考え事をするのが日課だった。私はそんな何気ない時間が貴重であることを大学時代から理解していたため鴨川で散歩をしたり夜に考え事をしたりする時間を何よりも大事にしていた。

 

 

 都市という場所は基本的に利潤追求に特化しており、何をするにもお金がかかる。例えば、金沢市をはじめとする石川県は図書館が充実しており、つい最近新しい大きな図書館ができたのも含め、無料で時間を使う場所に困らない。私は高校時代、玉川図書館でよく勉強をしており、この環境が当然だと思っていたが、京都や東京には勉強が許可されており、いつも必ず席が確保できる図書館はめったにない。

 

 

 しかしながら、京都には鴨川という憩いの場が特別に手をかけて整備されており、十分リラックスできるスペースがある。

 東京ではそういった場所はない。図書館に行けば勉強がそもそも禁止されていたり、また、そうでなくとも敷地面積が小さいのに人が多いため席を確保できない。そして、町を歩いていてちょっと座って休憩しようと思えば、喫茶店に入って消費をするしかないのだ。

 

 

 また、家賃も高い。今日同期に聞いた話だが、団地に住むとかなり家賃が安くおすすめらしい。私は、団地が独身に独身のサラリーマンが住めるとは思ってもいなかったため、彼の話を詳しく聞いた。どうやら、入居者募集が少ない場合は入居条件が緩和されるらしく、家賃も4万円で2部屋あるというのだから驚きだ。そして片道1時間半で通勤できるというのだから、私よりも賢い選択をしている。彼はハナから利潤の最大化を目的とする不動産屋のことなど相手にしていなかったのだ。

 

 

 東京には金沢や京都のような憩いの場がなく、利潤の最大化に特化しているということを理解しているのなら、ハナから東京に住まなければよかったのだ。私は驚いたが納得はした。鴨川で夜中に考え事をしていたあの時間を取り戻すために私は来年までには東京から引っ越そうと思う。

 

 

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