新・人間革命 14巻

池田大作 著 


 日本は経済成長に血眼(ちまなこ)になり、青少年の良き心を育(はぐく)む土壌が、汚染され、失われつつあることを、私は危惧(きぐ)します。



 それだけに、未来をつくるうえで、児童文学が極めて重要になります。


 次代の建設とは、「人」をつくることであり、若い世代を育(はぐく)むということです。


 それには、「心」を育(そだ)てることです。 


 人間としていかに生きるかということを教えることです。 


 そこに教育の根本的な使命がある。 


 国家も、社会も、そのことに最大の力点をおくべきです。 


 そうでないと、一時期は経済的に豊かになっても、将来、必ず行き詰まります。 


 もしも、子どもたちの「心」が歪(ゆが)んでしまえば、やがて、社会を崩壊させることになります。


 「心」の育成を忘れた日本は、このままでは三流国になってしまう。


私も、未来を担(にな)う青少年のために全力をあげます。


 四十年先、五十年先を創るんです。 


 「使命」の章よりP180 ~