かかりつけ医では、毎日、助産師さんや看護師さんが来てくれ、よんちゃんの事もたくさん話しました。
戸籍に残っていないよんちゃん。
私たち家族の周りにいる沢山の人々も、よんちゃんの話をする人はごく僅かで。
だから、こうやって、よんちゃんがこの世に存在したことを当たり前のように話せたことが、私はとても嬉しかったのです。
かかりつけ医入院中の、ある日。
病室にやって来た看護師さんから、
赤ちゃん、亡くなったお兄ちゃんに似てますね。
めち子さん、2年前の入院中にたくさん写真撮ってましたよね。
あれから、ちゃんと泣けたかなって…
ずっと、気になっていたんです。
と、声をかけられました。
2年前、私が入院したのは総合病院です。
なぜ、この看護師さんはその時の事を知っているのか?
当初、よくわかりませんでした。
すると、その看護師さんから、
実は私、あの時はめち子さんが入院していた総合病院で働いていて。
それからこちらに転職したんです。
と、言われました。
そうだ。
この看護師さんは、私がまた会いたいと思っていた看護師さんでした。
2年前。
よんちゃんを亡くし、途方に暮れながら過ごした総合病院での入院中。
私は、毎日、眠れぬまま朝を迎えていた。
朝焼けの光で明るくなってきた静かな部屋で、よんちゃんの写真をたくさん撮っていた。
その写真を見せた看護師さんがひとりいた。
その看護師さんも、死産を経験したと話していて、その時の赤ちゃんとの思い出話を教えて下さった。
そして、その方のアドバイスを受け、私は、よんちゃんを連れて海に行き、メモリアルベアも作った。
その時のことは、その当時、このブログにも記録していた。
今回の出産で総合病院に入院する時、あの時にお話した看護師さんの姿を探した。
でも、スタッフも多いし、2年以上も経過していたから、異動の可能性もあるしで見つけられずにいた。
もし、会えたら、病院を退院してからのこと、話したかった。
それがまさか、かかりつけ医で会えるなんて。
しかも、その看護師さんも私やよんちゃんの事を覚えていてくれた。
ここは総合病院じゃないから、もちろん、その看護師さんは、当時の総合病院での記録は見ることができない訳で。
だから、看護師さんが話してくれた私たち親子の話は、彼女の中にずっと残っていた記憶なんだと思う。
そう思うと、本当に、本当に、嬉しくて。
不思議な縁も感じました。
生まれてきてくれた赤ちゃん。
あなたのお陰で、お兄ちゃんのお話をする機会が、また増えました。
ありがとう。
よんちゃん。
沢山の人々が、あなたの事を覚えていてくれたよ。
お母さんも、とっても嬉しかったです。