冬至の夜。

月も沈んで部屋は真っ暗。


昨日の就寝後も、妊娠後期特有の眠りの浅さもあって、目が覚めました。


時計を見ると、午前4時過ぎ。


良かった…

あとちょっとで朝がやってくる。


そう思って、とりあえず、トイレに向かいます。




トイレから戻り、再び布団へ。


お腹を触って、張りや胎動を確認します。


私の場合、夜間、トイレに行くと、その後はしばらく張りがあって、徐々に落ち着くのがここ最近のパターンでした。

胎動の方は、私の気持ちを察したのか、ポコンと動いてくれ、一安心です。


でもそこから、また、神経質になってしまって、なんだか痛いような、でも、ガスも出るし、そっちな気もするしで…

結局、覚醒して眠れませんでした。



しばらく起きて、痛みが強くならないことを確認しようと気持ちを切り替え、スマホをいじったりして気持ちを紛らわせました。


ふと、夜空を見上げると、月明かりもないから星がとてもキレイで。

オリオン座は西に沈みかけ。

朝まであと少しだなぁと感じました。



よんちゃんを死産した時。

冷たくなったよんちゃんとふたりで過ごした病室で、ずっと眠れなかった私は、ぼーっと、星を眺めていた。



その時の自分と、今の自分を重ねて。


お腹に手を当てて、胎動を感じて。



あと少しだから、がんばろうと思いました。



ある程度時間が経過したところで、大丈夫と感じ、ようやく二度寝もできました。




次に目覚めた時は、すっかり朝。




良かった。


無事に、朝がやってきた。


ついに、ついに、待ちに待った入院の日です。




家族でのんびり朝を過ごし。


私は、入院の最終準備を始めます。


病院からは、入院前に入浴まで済ませるように言われていたので、身体を洗い、洗面具等を入院セットにまとめました。



入院は昼過ぎだったので、お昼ご飯まで家族で済ませ、家族みんなで病院へと向かいます。



家を出る前。


全ての荷物を車に乗せ、私はひとり、よんちゃんの骨壺の元へ行きました。



ポタポタと涙が出てきました。


生暖かい涙が頬をつたいます。



いろいろな感情が溢れ出てきました。




よんちゃんの骨壺に手を添え、私は


がんばってくるからね。

ありがとうね。


と、伝えました。




次、我が家に帰ってくる時は、赤ちゃんも一緒だといい。


まだ、不安はあるけど。


きっと、そんな未来が待っているはず。



そう願い、病院へ向けて出発しました。