手術説明を受けるため、夫を呼びに行きました。


しかし、一緒に連れてきた長女は先生のいらっしゃる診察室に入ることが出来ません。


家族でどうしようか悩んでいたら、近くにいた案内担当のベテラン看護師さんが「説明の間、一緒に居ましょうか?」と言ってくださいました。


長女に確認すると、最初は「パパとママと一緒がいい。」と言っていましたが、しばらくして「直ぐ帰って来る?」と言い、私達も「終わったら直ぐに戻るよ。」と、伝えると、長女は、コクっと頷いて、初めて会ったはずのその看護師さんの側に行き、自ら看護師さんの手を繋ぎました。


私は彼女の健気な姿を見て、なんだか涙が出そうになりました。




ありがとうね。


心細いよね。


まだ年長さんなのに、ごめんね。




そう思い、少しでも早く戻ろうと心に決め、いそいそと夫を連れて診察室に戻りました。




診察室に着いてしばらくすると、夫と一緒に呼ばれました。



先生が、一通りの説明をします。



◯帝王切開の説明

・今回も横切りすること(皮膚も子宮も)

・前回と同じ箇所にメスを入れること

・誤って臓器を傷付ける可能性もあること

・手術は概ね1時間程度であること

・麻酔の説明と使用の流れ

・赤ちゃん出生後の処置中は、麻酔で眠ること


◯輸血

・輸血するケースの説明

・輸血で使用する血液の説明

・前回は沢山輸血をしているので、おそらく、私自身の血液型と一致していないO型も輸血していると思われること。(出血量が多く、血液型が一致する血液が足りなくなった場合は、どの血液型にでも輸血可能なO型を使用するそうです。)

・輸血した場合は、数ヶ月に感染症検査を行なうこと

・その際の費用は無料であること


◯癒着の可能性

・メスを入れる回数が増える度に可能性は上がること

・稀に膀胱の位置がズレることもあること


◯赤ちゃんの状況

・通常、赤ちゃんは陣痛に耐える中で肺の機能が出来上がるが、帝王切開の場合はその過程を経ずに出生するため、呼吸障害が起きやすくなること

・呼吸障害は週数が浅い方が起きやすいので、通常は帝王切開を妊娠38、39週ころに計画するが、私の場合は早剥の既往歴があるため、妊娠37週で実施する予定であること

・呼吸障害については、男の子の方が顕著に現れること

・ただ、呼吸障害が起きても、2、3日で改善すること


等について説明がありました。



次に、手術日と入院について。


手術日については、予定通り「妊娠37週1日」の日で決定。



入院開始については、私から先生に対し、


先生すみません。

やっぱり入院は12月23日土曜日(妊娠36週4日)からにしたいのですが。


と、伝えたところ、先生は、


早い分には全然いいですよ。

前回のことがあるからね。


と、言われました。



更に先生は、


めち子さんは前回のことがあるからね。

入院前でもお腹の痛みや張り等、気になることがあったら早目に連絡して受診してくださいね。


と補足してきました。



私は内心、


……え??


もうなんだよ。


前回の説明と違うくない??


と、いうか、「早い分には全然いい」ってことは、明日からでもいいの?


と、思いましたが、もう子ども達と入院前日にクリスマスをしようと約束もしていたので、23日まではなんとか自宅で過ごそうと思いました。



それに、急に「早剥既往歴があるから、何かあったらすぐに来て」みたいな、今更、言うの?とも感じました。




いろいろと思うところはありましたが、話は進みます。




そのままの流れで、転院についても、私から


先生、それと…

術後、問題がなければかかりつけ医に転院を希望します。


と、伝えたところ、先生は


うん、先日もそう言ってたよね。

じゃあ術後4日目に転院で。


と、答え、サクサクと病院の電子カルテが入ったパソコンにこれからの予定を登録していました。




もう…


本当になんなんだよ。


前回の説明時と全然対応が違う。


何も言い返してこないしサクサク決まる。



今日は夫(しかも医療従事者)が同伴だから?

それとも、白衣の女性(しかも若い感じの←私、性格悪い)も聞いているから?



ちょっと嫌な気分にもなりましたが…

まぁでも、結果的には自分の希望通りのスケジュールにはなったので良かったです。



そして、卵管切除についての話に進みました。


先生は、「あくまで強制ではできない」と、前置きをした上で、


◯めち子さんの場合は「卵管切除を勧める」

◯前回のこともあるので、再び、リスクを抱えてまで妊娠する必要はないと思われること

◯メリットとしては妊娠を防げること、卵管ガンのリスクが減ること

◯日常生活は何も変わらず、妊娠できない以外のデメリットはないこと

◯「妊娠しにくいからしなくても良い」等と言っても、望まない妊娠をする可能性はあること

◯こちらとしては、「帝王切開3回目以降の妊婦さん」には基本的に勧めていること

◯だいたい、勧められた方のうち「約9割」は卵切をしていること

◯卵切後、妊娠を希望する方は年間1名程度いること

◯その場合は体外受精で妊娠できること

◯「卵管切除」による不妊手術については、帝王切開後に実施し、所要時間は10分程度であるとこ

◯癒着で切除困難な場合は「卵管結紮」を行うこと

◯「卵管結紮」の場合は、卵管が再開通して妊娠する可能性が0.5%残ること


等を説明しました。



これの同意書については、「夫婦連名でのサインが必要」とのことで、入院時までに話し合っておくように言われました。



先生からの説明も終わり、退室。



退室後、夫も「なんかさ、前回の検診時、めち子から聞いた話と全然違ってすんなり決まっていったね…」と、言っていました。


私も全くもって同じ感想でした。




私は、この後も手術前検査等が残っていたため、夫には少しでも早く長女の元に戻るようにお願いし、再び、解散となりました。