月明かりの眩しい夜でした。
便意に似た腹痛で目を覚ましました。
時計を見ると３時ちょっと前でした。
４度目の出産。
帝王切開の予定日から10数日前でした。
なんとなく、今回は先に陣痛がきてしまう予感はありました。
幼い子ども３人の相手でゆっくりする間などなかったからです。
今までより、張ることも多かったです。
でも、安静にすれば治まる、その程度の張りでした。
検診時に先生にも診てもらったこともありましたが、子宮口もしっかりしまっていて問題ありませんでした。
その他のエコーや検査も問題ありませんでした。
私は、やっぱり陣痛きちゃったなと思いました。
とりあえず夫を起こし、早々に陣痛アプリをダウンロードして計測を開始しました。
概ね10分置きに１〜２分の張りと痛みがありました。
ベッドに横になり、夫とやっぱり陣痛だね、病院行こうかなどと話していました。
途中、震えがしてガタガタしました。
夫がなんで震えてんのーなんて、笑ったりしていました。
私はネットで「陣痛、震え」等と検索し、夫に「ほら、やっぱり震える人いるよ！」等と言っていました。
痛みは特に強くもなく、笑いながら会話が出来る程度でした。
私は、帝王切開による出産でしたから、本格的な痛みになる前に病院に行かなくてはなりません。
ですから、痛みの合間に病院へ行く準備を始めました。
陣痛カウントを初めて30分くらい経ったころから、痛みの継続時間が長くなってきました。
５分とか長めになってきました。
それでも、その時の私はあまり気にしていませんでした。
痛みもまだ序の口で、出血もありませんでした。
お腹の張りも、いつもと変わらない程度の張りでした。
※常位胎盤早期剥離の症状として「板状硬（お腹がガチガチに張る）」というものがあるそうですが、それには該当しませんでした。
今思えば、そこですぐに救急病院に行けば、結果は違ったのかもしれません。
何度も何度も、思い出しては後悔をしています。
でも、仮に時間を早めたとしても、ここで様子見をした30分程度しか時間を縮めることはできなかったと思います。
この程度の痛みや張りで、いきなり救急病院なんて思いつきませんでした。
それくらい、私の場合は静かに、しかし急速に進んだのです。
痛みが出てから約１時間後、私はかかりつけ医に電話をしました。
夜勤の看護師さんから、来院するように伝えられました。
近くに住む実母に連絡をし、寝ている子ども達を預けました。
その間、しばらく痛みが落ち着く時間もありました。
私は「痛みが引いちゃった。病院行って痛みなくなってたら恥ずかしいなぁ。」なんて考えてました。
午前４時15分ころ、夫の運転する車で出発しました。
車に乗ったところで再び痛みがあり「あ、やっぱり痛いや。行ってて良かった。」なんて思ってました。
本当に、その程度の痛みと張りでした。
過去の経験から、普通分娩なら、家で我慢しているレベルでした。