日々いろんなことがあって

嬉しいことも、がくんとくることも。

入荷したばかりのこの絵本に抱きとめられ
深い息ができました。

谷川俊太郎さんの
🍏絵本は手の中で見れる展覧会
の言葉と重なる絵本です。

いい本や映画
絵画をはじめとする作品
音楽‥。
浄化され
またがんばれる自分になれます。

たっぷり大きな今日の絵本は
鳥目線での挿絵が
それはそれは美しいです。


実際はもっと美しくて。

帯も、とてもドラマチックなので

カバーを外してみました。



海辺で

様々な鳥や魚の骨や羽根を拾っては

大切に持って帰る女の子が主人公です。 


大きな骨のリアルさに

最初は

ギョッとするのですが


少しだけ

空がピンクになった

影が長くなる頃の海辺は、女の子だけ。

と思いきや

かもめが小さく一匹、空に。



グロテスクに見えた骨が

繊細に見えてきます。


砂浜に立っているみたいな気持ちになります。


どんどん

空が染まってきます。


女の子の集めた

貝殻や

丸くなったガラスや石

布きれ‥

それを入れている籠やボストンバックも

美しい。


こんなふうに集めていた時の気持ちを

思い出します。

手触りも一緒に。




見つけて

大切にしていた物たちを見事に抱き合わせて


この帯にいる、鳥を作ったんですよ。


鳥の形はしているけど

動かない、この鳥に

足りないもの を吹き込んでいくのです。


    鳥を手のひらにのせて

     優しく、かかげよう



高く舞い上がるための夢を。


夢を鳥に吹き込みながら

女の子もふくらんでいくように感じます。


作り手

と言われる方は

こんなふうにして

作品

命を吹きこみ

魂を入れていかれるのだなぁ

と。


最後のページの

言葉を読んで

そんなふうに思いました。


   この世界にいるすべての作り手たちへ‥

     命を吹き込み、それを手放す

      勇気を持つみなさんへ


この絵本も

そんなふうに命を吹き込まれ

手放され

送り出され


私の手元に来てくれたのです。


どの作品も

こんなふうに

命を吹き込まれ

それを手放す勇気に送り出されて

私達の元にきてくれたのですね。


ずっとずっと昔から。


空の美しさに心惹かれた絵本が

どうして

文化、芸術に人は心を寄せるのか

触れずにはいられないのか

感じられました。



ふと

最近出会った

心優しい作り手さんを思い出しました。

近いうちにご紹介しますね。












絵本屋つきのあめから

お届けします。