物語が止まらない。


物語が人をつなぐ
「本が人を呼ぶ」という映画の中の台詞を
思い起こしています。

鳥取市立図書館での
一万円選書いわた書店
岩田 徹さんの講演会の後に
図書館長さんの計らいで
岩田さんに会わせていただけました。
本当にありがとうございます。


私が控室から出てくると
優しい笑顔の男性が
「ありがとうございます」と
お声がけくださいました。

職員の方かと思ってお礼を申し上げると
「息子です」
とにっこり。


びっくりしました。

びっくりしてると
岩田さんも出て来られて、にっこり。

もう
お二人の笑顔が素敵で
思わずお写真撮らせていただきました。



マスクごしでも

この嬉しそうな笑顔で。





副館長の大角さんは

後日も

岩田さんの講演会実現への

物語

を教えてくださいました。



また驚いたことに

息子さんは鳥取市職員さんでした。



鳥取市の図書館の取り組みがとても優しくて


「図書館って静かにしないといけない

 って特に子ども連れの方は思われています。


 それで

 図書館駐車場で

 移動図書館の車を解放しました。

移動図書館車が5台というのは日本一だとか。

   


 そしたら

 子ども連れの方も沢山来て

 移動図書館車の車に乗る体験をしたり

 貸し出しシュミレーションをしたり


 大人になったら司書になりたいって

 言ってくれる子もいて。


 何より

 皆さんが

 おしゃべりを楽しんで

 帰らないですよ。


 ゆっくり過ごされるのが嬉しくて」

と。


お電話の声から

思いやり深い嬉しい気持ちが伝わってきます。



そんな

朗らかで、やわらかな場所に

岩田さんの息子さんも来られるそうです。


もう

大角さん

とろとろの声で

「休みの日に あいつが来るんですよ。

 本っ当にいいやつなんです。」



そんな語らいの中で

お父様が、一万円選書いわた書店の

岩田 徹さんであるという

おしゃべりがこぼれて


びっくりされて



息子さんを通じてのご依頼を

二つ返事で引き受けて下さった‥。



そんな

一冊の本のような

物語を聴かせてくださいました。



大角さんは

岩田さんの講演を聴いて

一万円選書のカルテを通して

その人の想いを 聴く

自分の想いをカルテを通して 話す


ということを図書館の役割として

受け止められたそうです。


図書館

という本と人が出会う場所では

もっと

話す

聴く

ということを大切にしたい

と。


もう

ぞくぞくしてきます。


そう

本を読んだ後の語らいや

気持ちを受け止めあう時間

コメント欄であっても気持ちは行き交い

満たされることと、つながります。



そんなお電話のあと

思わず仕入れていた絵本が届きました。


珍しく

読んだことのない絵本を仕入れました。


今の気持ちにぴったり、しっくりの絵本です。


愛らしい

というより

味わい深い、雪男さん

という白ねこがマスターの

そらの喫茶店。


雪男さんに羽根があるように

空の彼方にある喫茶店に集うのは


   下界での いのちを おえ、

      たびだった ひとたちだ。


下界にいる愛おしい人を想いながら

お仲間とおしゃべりが楽しそう。


愛されていることを

誇らしそうに話しています。




そらの喫茶店では

メニューがありません。


だけど

雪男さんには

お客さんにぴったりのメニューがわかるのです。


なんだか

選書とも重なる!って今思ってます。



訪れる皆さん

一人ひとり

一匹一匹に、下界での物語があります。


抱えきれない

胸の痛みや悲しみを

カウンターに座り

ぽつりぽつりと語ったり

不器用にも気持ちをほどいていきます。


まだ

旅立ちの時ではない、傷だらけのねこは

身の上話をしながら

雪男さんにおなかを満たしてもらうと


下界のご縁あるところに

戻してもらいました。



心を満たすのは

心地よいおしゃべり

語らい です。



どんなに時代が進んでも

心安らぐ

語らいでしか得られないもの

越えられないことがあるのです。




心柔らかい館長さんや

大角さん

岩田さんのような

安心できる人がいると

そこは、居場所 となるのですね。



異動図書館の駐車場で

くつろぎ

朗らかに過ごされている声と

この絵本が重なります。



絵本屋つきのあめ

からお届けします。




鳥取市立図書館、職員の皆様

講演会のお知らせ下さいました

いわた書店岩田 徹さん

心に深く深く響く物語を

ありがとうございます。