ごきげんよう。



前回、前々回のグリーフケアのブログに
深いコメントありがとうございます。

読んでくださった皆さん
本当にありがとうございます。

絵本ではないのにも かかわらず…。




そんな思いを受け押していただいて
選んだ 一冊です。






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子どものグリーフ、嘆き悲しみには
少し配慮がいります。

知っていただけると幸いです。


この絵本を選んだ理由は
男性のグリーフケアを考えられる場面も
あるからです。



では…。


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雨の中
喪服に黒い傘の葬儀の場面から
始まります。



主人公の ぼく は まだ小さくて
お母さんの死を理解できなくて
家の中を探し回ります。


あちこち探しながら
両親の部屋のドアを開けると




両手で顏を覆い泣いているお父さんを
見てしまいます。





クローゼットの中に
お母さんがいつも着ていた
ぐるぐる模様のセーターを見つけます。

その模様が中表紙の


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  「もっていくの わすれたんだ」



お墓に行っても 意味がわからなくて

いつもお花を供えるけれど

枯れた花を見ても


   「おかあさん ちっとも とりにきてくれない」




帰ってこないおかあさんに
怒りを覚える場面もあります。


大人も子どもも 受容の前には
怒りの時期もあります。





    もしかして ぼくが 
              いたずらばかりしていたから
                                      いっちゃったの?


子どもは 自分を責めてしまいます。

君のせいではない事を
言葉でしっかり伝えてあげることが大切です。




ある日お父さんに
いつお母さんが帰って来るのかを尋ねます。




お父さんは ぼく をぎゅっと抱きしめ
涙をポロポロこぼしながら

   「おかあさんは しんじゃったんだ…」



このお父さんは
よく泣きます。


イギリスの絵本ですが
日本では男性は泣いてはいけない
弱音を吐いてはいけない

という固定概念が
特にある年齢以上の男性には
根強くあります。

グリーフ 嘆き悲しみを越えていくのに
今までどんな価値観で生きてきたかが
大きく影響します。


グリーフケア①②でも触れましたが
悲しみ方は 子どもに影響します。

大人も子どもも男性も女性も
悲しい時に泣く姿を見せると
子どもも同じように悲しみを表現できます。

泣きたい気持ち
グリーフ 悲しみを押し込めても
子どもには伝わり
自分もそうしないといけない と
思ってしまったり

何より大人が泣く子どもを受け容れるのが
苦しくなります。


一緒に泣いていいのです。




そして
死んでしまったんだよ。
もう もどってこないんだよ。


と正直に伝えてあげることが
とても大切である と学びました。

辛いですが
これが誠実さ として子どもに残ります。




    天国は どこに あるんだろう。




お父さんに正直に話してもらった時から
ぼく はおかあさんのぐるぐるセーターを
腕に抱え始めます。



    もう いたずらしないから
        おかあさん もどってきて!

セーターを抱えながら泣きながら
壁の落書きを消しています。



     しんだのは おまえのせいじゃないんだよ


繰り返し伝えてあげるべき言葉です。

大人も自分を責めている方には
伝えてあげたいですね。




そんな日常のなかで
お父さんだって同じように寂しいんだ…。


      ぼくと おんなじ。さびしいんだ。


同じ気持ちであることが支えにもなります。
絆にもなるでしょう。




    まわりに やさしいひとたちが いてくれて
                                                よかった。

    だから ぼく おかあさんのことを
                      はなすことが できたよ。


おかあさんの絵を描きながら
にこにこと語る ぼく
聴いてくれる大人や友達が描かれています。



興味本位や無神経なのはいやですが
はれものに さわるように
ふれないように ふれないように も
違うようです。

悲しみだけではなく
楽しい思い出や 大好きな気持ちも
語りたいものです。




お姉ちゃんとお父さんの腕に抱かれながら
アルバムを見て
三人で泣きながら笑っています。


   ないたり わらったり  ないたり わらったり
   おもいだすと ちかくに
   おかあさんが いるみたい。
 
   天国は すぐそばに あるのかなあ。




三人の生活に慣れてきて
家事も元気にがんばります。

お父さんもほめてくれます!












        …おかあさん。



見開き2ページに この一言と


右端に小さく描かれた ぼく は
顔を覆い やっぱり 泣いています。



波があって しかりなんです。
時々 悲しみに沈んでしまう日もある。

だって大好きだから…。




   ときどき なきたくなるけど
    そんなときは おもいだしてみるんだ。


   おかあさんのやさしい目や声。

   いたずらしても だっこして 
        また  わらってくれたこと。


いたずらした自分を責めていたけど
思い出の中のだっこを信じられるように
なりました。



ぐるぐるセーターを手に
にこにこお花に水をあげています。






    天国に きこえるかなあ。

   ぼくもね 
   ずっと ずっと おかあさんのことが
                                           だいすきだよ。


お姉ちゃんはお父さんと手をつなぎ
ぼく は肩車で にっこり の三人です。



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あとがきの言葉が とても好きです。





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年下の友達が 幼い我が子を残し
何人も亡くなった年がありました。

特に 仕事で助けてくれた方の娘さんは
我が子と同じ年でした。

喪中の葉書で知り
自宅にお参りに行った時

私の膝にのって
「ママ ママ」と泣いてくれました。

お父さんと三人で泣きました。



元気で高校生になっています。

随分会っていませんが
いつか 会えた時に 読もうと思って
買っておいた絵本の一冊です。


どの子も立派に大きくなり
高校生や社会人
優しく凛々しい警察官になった子もいます。

ふとママ達の気配というか
サインのようなものを受けとったことがあり

居合わせた人や
子ども達と

「いてるで〜〜って言ってるな!」と
感じたことがたくさん ありました。




押さえ込んだ悲しみは育ってしまうことを
知りました。


どうぞ 
悲しむことを責めないで

行きつ戻りつ しながらも
あとがきの言葉のようにな気持ちに
なれる光を感じさせてくれる…。

そんな光を感じさせてくれる一冊です。



絵本には
言葉には
そんな可能性があるように思います。




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