ごきげんよう。


ずっと観たかった映画
「美女と野獣」を観てきました。


ミュージカル仕立てで
想像以上に素晴らしくて。


特に 本を読む場面
ヒロインが野獣の知性に触れ惹かれる所が 
いいなぁと思いました。


いい場面だなぁと思ったのは
語り合える二人になった時のやりとりです。


野獣が孤独を口にすると
ベルも 自分もそうだったと語ります。

みんなと違うと言われ
変わり者だと言われ

共感し合える人が村の中にはいなくて
寂しかった…。

 ひとりぼっちの哀しさを
語る場面が強く印象にのこりました。


ひとりぼっち 同士。



今日はひとりぼっち同士の絵本をご紹介します。

「美女と野獣」も絵本で読んでみますが
映画を見ながら 
この絵本が浮かんでしまったのです。






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作者は「おさるのジョージ」で有名な
レイ夫妻です。

クリスマスの「メリークリスマスおさるのジョージ」にも書きましたが

レイ夫妻はナチスドイツからの迫害の中を
生き抜きながら
楽しい作品を書きました。


この絵本に出会った頃は
その事実は知らなくて
母親に ありのままを受け容れてもらえない
胸の痛みと怒りが強かったです。


何より こんな絵本があるんだ…と
驚きました。

海外には 
親が子どもを受け容れられない絵本が
他にもあるのにも驚きました。





表紙からわかるように
一匹だけ 斑点のあるうさぎがスボッティです。



スボッティのお母さんがエリザおばさんと
話しているところから始まります。


お母さんは子どもを産んだら
みんな白いうさぎで



おしまいに生まれたうさぎだけが
茶色の模様があって…と泣くのです。

そしてなにより イヤだなぁと思ういい方が

「こんな子どもが生まれたことを知ったら
おじいさんは いやがるかもしれないわ。
かわいそうな スボッティ…」と。


自分がいやなのに
おじいさんが…、という言い方、

かわいそうって 
それが一番かわいそう…‼︎と思うのです。


兄弟は仲良しです。
スボッティも気持ちがまっすぐです。
兄弟はごきげんで楽しく遊んでいます。

その様子を大人うさぎ二人が
グズグズ言うので

子うさぎのロージーが

「エリザおばさんは茶色い模様が嫌いなの?」

「スボッティのこと嫌いなの?」と
はっきりきいてきます。

お母さんは
「好きよ。みんなと違うと言っただけ」と

ロージーは すかさず
「みんなと違うって どこが?」


お母さんは 答えられずごまかします。



とにかく子うさぎ達は いい子。
邪気がない!

寝室でロージーが

「エリザおばさんはスボッティの模様が
嫌いらしい。なぜかしら?」

「ぼく自分の模様好きだよ。素敵でしょ?」
とスボッティ。

かわいい…。

「そうよ かわいいわ。ただお母さんは
みんなと違うって言ってた」とロージー。


寝室に入ってきたお母さんに
「お母さん 茶色の模様っていけないの?」と
また ロージー。
「みんなと違うってどういうこと?」と
またまたロージー。



そして
「おやめなさい。ロージー。
もうおやすみの時間よ。
明日は おじいさんのお誕生日に出かけるから」

とお母さん。



そして次の日
エリザおばさんが
「スボッティを連れていくの?
あの子だけ 残しておけばいいのに」と…!

「そんなことできないわ!」とお母さん。

「おじいさんはスボッティを見たら驚くわ。
 それとも お出かけやめる?」とおばさん。







お母さんは
「そんなことをしてスボッティを
悲しませたくないわ。

本当は連れて行きたいけど 
おじいさんが お前を嫌うと困るし…」と…。


ロージーは泣きながら
スボッティも一緒に!と頼みますが





 お母さんは スボッティをおいていきます。






スボッティは悲しくて
染み抜きでゴシゴシするけど ダメです。


そして お母さんに手紙を書いて
 家を出ていきます。


    お母さんや みんなのこと すきです。
    でも お別れしなくてはなりません。


森の中で 寂しくて怖くて帰りたくなるけど…
帰れません。




その時


スボッティと同じ斑点のある
うさぎのブラウンさんと出会い
ブラウンさんの家に行きます。


すると
ブラウン家では
みんなが茶色の斑点があります。

そして部屋の隅っこに
ロージー達と同じの
白くてピンクの目と鼻のうさぎがいました。




この家のお父さんも
「真っ白なホワイティを見たら
おばあさんが悲しむ」と。


ここの子うさぎ達も
「みんなホワイティが好きなのにお父さんが…」


お父さんは 反論しながら



自分がおかしなことを言っているのに
気づきます。



   みんなとちがう。
   でも そんなこと どうでもいいんだね。
   ばかげたことだったよ。



スボッティはホワイティに
「君は とってもかわいいよ。
ロージーみたい」


「あなたが来てくれて嬉しいわ」とホワイティ。 






スボッティの家では大騒ぎです。
お母さんは泣きます。

ロージーが探しに行こうとすると
朝まで待ちましょうと…。




眠れないお母さんは

スボッティの名前を呼びながら探しまわります。





朝になって
ブラウンさん一家とスボッティが戻ってきます。

ブラウン一家が走ってくる場面は

      大勢のスボッティが やってきます。



お母さんとブラウンさんは
自分達が同じことを思い
同じことを言っていたのを知ります。



二人はそれがおかしくて嬉しくて
キスをします!


この絵本を買ったとき
お母さんがずるくて大嫌いでした。

自分が 嫌ってるのに…!
人のことを引っ張り出して…!と。



久しぶりに読んで
お母さんもブラウンさんも
孤独で追い詰まっていたんだな …と
思いました。


親になるのに 時間が いる。


二人とも
同じような親を持つんだな…とも。


時間が 必要なこともある と。





見開き2ページで
みんなでテーブルを賑やかに囲むと
白い子も斑点の子も
みんな  同じうさぎ。





おしまい の文字のうえに
スボッティとホワイティでしょうか

肩を組んで二匹で一冊の本を読んでいます。

ひとりぼっちを知っているお互いは特別。




私の好きな直太朗さんのうたで
「ひとりぼっち」という歌があります。


    ぼっちとぼっちで ひとりぼっちじゃない。



「みんな 結局はひとりぼっちなんだと思う。
  一人なんだよ。

  だから 声かけあって行きましょう。」と


予定外のこの曲を歌ってくれた事がありました。




ひとりぼっち同士の
ぼっちとぼっちが出会えると
最強かも!

ぼっちを経験すること
ぼっちの中で気づくこと

ぼっちだから磨かれることって
あると思います。



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ひとりぼっちではない
ひとりは 強く満たされてますね。



今日の物語は これでおしまいです。


お母さんに 優しくなれてる自分に
 びっくりです。

心細い子育て、孤独は
辛いものです。


皆さんも表紙が違って見えませんか?


ごきげんよう…。



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