ごきげんよう。



今日も大阪は いいお天気で 春を感じます。

なんだか読み返したくなった絵本シリーズです。





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大好きな シリーズで 一冊づつ 買い足していくのが楽しかったです。







作者のアーノルド ローベルさんの妻アニタ ローベルさんの絵本も
ご紹介してたことがあります。

すごいご夫婦です。
才能に惹かれあったのか 結ばれたことで
より才能が開花したのか
なんて 改めて思ってしまいました。
離婚されるのですが、アニタさんは 今もご健在で
その美しさに 驚きました。

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2016 11/19 賢い姫は 負けない!折れない!より





さて シリーズの中でも お気に入りで 今日の気分なのが



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小ぶりで 紙質も色彩も素朴です。



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こんなふうに 短いお話が 5つに 挿絵もコンパクトなのですが

どうして なかなか 
味のある存在感たっぷりです。

絵本作家 五味太郎さんの
「湿ってるんだよね〜。すごい湿気てるんだよ」
の書評の言葉を思い出すと

存在感しっとり かもしれません。



かわいい‼︎ というキャラでは ないです。
生々しく かえる 、バリバリのかえるです。


でも 人間味あふれ
ジャケットを着てるから おじさまっぽくもあり
子どもっぽく 無邪気に遊ぶ不思議な 2人です。


目次の5番目の  おてがみ  は
教科書で 読まれた方も多いかと思います。

おてがみの ちょっと泣きそうになる 
優しい感じと うって変わって


  なくした ボタン 

  すいえい

のお話しは やっぱり今日もクスリときます。



2人のキャラクターも はっきりしていて

言いたい放題、自由で無邪気憎めないながまくんは
茶色い方、

包容力があって とにかく優しい かえるくんは
緑の方です。



誰かと読むと 一層楽しい作品です。


息子の子育て仲間で毎日公園で遊んだ
ゆうやくんのお母さんは この絵本を
「落語みたい!」と

仲良しの2人を私達は
「がまくんと かえるくんの関係」と呼びました。

たくさん遊ばせたい私達は 2人を外で放牧し

息子のことを面白いがり 
ケラケラ笑いながらつきあってくれる 
ゆうやくんが大好きでした。

読み返すと 大人になった2人が 
幼児さんに戻ります!



「すいえい」のお話は 特におもしろくて
笑って まともに読めなかったです。

まわりの 何気なく聞いている人までも 
笑っては いけない…でも ガマンできない!

に 巻き込みます。



ある日 川に水泳に出かけるお話し…。


水着に着替えるというがまくんと
「ぼくは 水着を着ないんだ」と
ズボンを半分抜いでる かえるくんのかえるっぷりは 生々しく もう おもしろくなってきます。



水着に着替えるのに
おかしなかっこうだから
水着姿を絶対に見ないで!と がまくん。

「のぞかないでね」

入水するまで 自分で目隠しして 
律儀なかえるくんの挿絵が かわいいです。



自由な2人は お昼から 晩まで泳ぎっぱなし。


土手に現れた亀に

「かえるくん、かめくんに あっちへいくように
言ってくれよ。

川から出るとき 水着をみられたくないだ」

くちまで水につかり

こんな勝手なおねがいを
しょっちゅうしている がまくんです。


真っ直ぐな かえるくんは かめくんに

「きみ あっちへ 行ってほしいんだけど」とストレートに 伝えます。

理由を聞かれ 
また そのまんまの理由を伝えます。



その話を聞いていた 何故か天敵の爬虫類達が
ゾロゾロ 

「水着を着たがまくんは 
本当におかしな格好なの?」と トカゲ達。


「わしも そいつを見たいもんだで」とへび。

「ぼくたちも 見たいよ」と 無邪気にトンボ。

「ぼくも。
   長いこと おもしろいものを見ていないんだ」
と 失礼な野ねずみ。


いつでも がまくんの気持ちを全部わかってくれるのは かえるくんぐらいです。
なんて貴重な存在でしょう。

すごいギャラリーが 集まってます。




「おきのどくだけど、がまくん」
「みんなが きみが どんな具合に見えるか 
見たがっているんだ」

常に礼儀正しい真面目なかえるくんです。

子どもの絵本に 
大人っぽい きれいな言葉で
大真面目にすすんでいくのが このシリーズの魅力かと思います。


三木 卓さんの 訳の魅力ですね。
英語でも読んでみたくなります。


みんなが かえるのを待つというがまくん

にやにや 帰らないギャラリー


「お願いだ。
   お願いだから あっちへ 行っておくれよ」と
さけぶ かえるくん。


     がまくんは だんだん ひえてきました。
     がたがた ふるえだし
     くしゃみが ではじめました。


    「ぼく かぜひいちまう」

真面目な文面で 味の裏をこちょこちょ されるような 気持ちになります。

完全に 読み手も聴く側も 
がまくんには申し訳ないけれど
ギャラリー側に なってます。



根負けして がまくんが 水からあがると…



レスリングスタイルの 
つなぎのストライプ水着を着た
がまくんの挿絵が 結構大きくあります。



当然ギャラリーは笑います。

     かめは わらいました。
     とかげたちは わらいました。
     へびは わらいました。
     野ねずみは わらいました。
     そして かえるくんも わらったのです。



と 完全にギャラリーと同じ所に座り 笑っているかえるくんの挿絵があります。



あんなに 恥ずかしいがってたのに
水着のまま ぷりぷり怒って 

やはり生真面目だけど 遠慮なく話す
二人のやりとりで 終わっていきます。



改めて
すべてが ぎりぎりのラインで
リスクを物ともせず
礼儀正しく言いたいことをストレートに。


一流といわれる方のロジックを踏まえているから
おもしろいのだと思いました。

長く長く読み継がれている作品で
ちょっと 胸がきゅっと 鼻の奥もきゅっと なる
お話が いつも しめくくりに 1つあり


ふたり というものに こだわった作品…。


作者の アーノルド ローベルが 
ナチスの迫害を受けた妻と生きながら
短命であった事とも 関係があるのかなぁと
思います。


便利で刺激的な物と 共存せざるを得ない
子ども達 かつての子ども達に

この お話のおもしろさ
この お話をおもしろがれる大人との時間など
じつくり耳で聴く経験…

意識して
育てていかなければならない時代なのかと
思います。




物語は 本当にたくさんの思い出をくれますね。

「がまくんみたいやで!」と同じような水着を息子に着せ 
「なんか似てる。 とくに口元」とか 
楽しんでいた私と 張り切る息子。


がまくんとかえるくんマインドは 
小学生時代にこそ 満喫、
緊張の強い息子が 少しづつ 自分らしさを出せ
それが認められ 毎日 楽しく過ごしていました。


たっぷり遊んで一年生になって
持ち帰った国語のテスト。

「大きな かぶ」で登場人物の気持ちを書く問題。


   〜は どんな気持ちでしょうか?の問いに

解答欄に 幼い字で

   そんなこと ひとに いいたく ありません。


と書き ペケ されていましたが
私は この がまくん的な 答えが大好きです。


漢字の画数が増えると

「マスのなかに 歌 とか 場 とか どうしても
       入らへん」と

持ってきた漢字帳は 
がまくんの水着姿を思わせる
おもしろさが かわいかったです。

赤ちゃんの娘に アイスのコーンを持たせ
その時間に コツを教えマスに収める日が
しばらく続きました。



テストにも慣れ マスに漢字も収まり…

社会人になり自活しています。


おもしろがるコツや気持ちを
私の中にも 育んでくれていました。

私個人の感想ですが…。






今日の物語を閉じましょう。


暖かくなると 散歩に行きたくなります。

子どもとの 散歩の楽しさは
療育園の仕事で 教えてもらったなぁ。

子ども達と さんぽに行きたいなぁ。


ごきげんよう…。







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