少し遅くなってしまったが、2023年3月19日(日曜)に参加したヴラディミア・ヴァシリエフ師のセミナー@東京についての感想文的なものを残しておこうと思う。
今回のセミナーのテーマはTHE GUIDE TO STRIKES(ストライクのためのガイド)。マスターと呼ばれる方のセミナーに参加するのは初めて、そして乗るバスを間違えたらしく到着がぎりぎりになってしまいかなり慌てた。ドキドキしながら入った会場はかなり広いフットサルコートだったが、230名もの参加者で狭く思えるほどに溢れかえっていた。
初めて生で見るマスター・ヴラディミアはとてもステキな笑顔であった。かつて戦場で戦っていた鋭い眼光はどこかに隠され、優し気なリラックスに満ちた眼差しはこの後の大阪セミナーでも何度も注がれることになる。
ワークの途中で直接指導していただける機会にも恵まれたが、ヴラッド氏の周りにはパワーのドームのようなものがあってその中に一歩踏み込むと完全に彼の領域、という感じがした。
「時には相手を子供のように扱うのです」。
バタバタ向かっていってはコロコロ転がされる私に、マスターはそう仰った。後から思い返すと「相手を大切に傷つけないように、自分は余裕をもって接するといい」というメッセージだったのかもしれない。
最初の方でプッシュアップを行った。システマらしい、全身に力が満ちてどんどん良くなっていくようなプッシュアップ。
セミナーの主旨とは外れてしまうが、人工芝の上に拳をつけるのは想像以上に痛いことが分かった。柔軟性がある分、ガラ石や砂利の上よりもしんどさを感じた。
具体的なワークを列挙するのは避けるが、その後はペアワークや多人数ワークをたくさん行った。すべてが無理のない動きと無理のないストライクに繋がっていくようなものだった。
色々な人と組んで練習できたのも新鮮な経験だった。色々なスタイルと解釈があって、地域性のようなものも滲んでいるように感じられた。非常に興味深い。文化的な深さを感じる。
シンプルにデモワークを見せるマスターを見て、本当にストライクとプッシュは同じだということを実感できたのは大きい。頭で理解していても、なかなかどうして「腑に落ちる」ということは経験の積み重ねの中で不意に訪れるものだ。それは積極的に機会に触れ続けなければ与えられないし、求め続ければいつかは出会えるものなのだろう。
今後もこういう生の経験をたくさん重ねていきたいし、他の人たちにも色々な機会に触れるようにアドバイスしていきたいと思う。
この記録は東京から一週間後の大阪セミナー終了後にまとめている。後日、大阪の方の感想文もつもりである。
(大地)