とりあえず
風邪をひくから
パジャマを着ろ
と言ってから、
風呂に入った。
純は、
お気に入りのパジャマ
着ていいの?と、
とんちんかんなことを言った。
俺の脱げって言った意味が、
1ミリもわかってない挙句、
風呂屋慣れしてる純は、
人前で裸になることを
なんとも思ってないらしく、
裸を恥ずかしがってくれないと、
脱がせた方が、
目のやり場に困るんだってのを初めて知った。
なのにあいつは、
俺がまともに見れなくて、
延々冷蔵庫を見てるっつーのに、
わざわざ俺の隣に来て跪き、
座った俺の太ももに左手、
肩に右手を置いて、
タバコ咥えた顔を近づけた。
まるでキスしてるみたいじゃん。
そう思うと、
もうドキドキし過ぎて、
カッチカチに固まった
身体のまま、
火がつくように、
タバコを吸うのだけで精一杯だった。
ちょっと困らせれば
それで良かったのに、
バッサバッサ勢いよく
パジャマ脱がれて、
俺何ドギマギしてるわけ。
ってか、
何。
その思わせぶりな態度。
それも何、
腕枕して髪撫でるって。
俺どーしたらいいわけ。
もうさっきから、
体も髪もくまなく洗って
あとキレイにするところなんて
思いつきませんってくらいで、
30分くらい風呂入ってんだけど。
競りに出せんじゃね?俺。
いやいやいや。
わかってんの。
腕枕って
隣で寝ないと出来ないんだぜ。
隣で寝るって
それ、ご褒美?
拷問じゃね?
なんか風呂入りすぎて
ボーってすんだけど。
手、しわしわだし。
ってかもう上がんないと、
風呂長すぎだろ。
ってか、
ってか、
えっと、
おい、
どーすんの、俺。
いやん、玲ちん、かあいっ