『デトロイト・メタル・シティ』



あーーーー楽しかった★★★


ってのが率直な感想です。

ほんとに、何も考えずに見たまんま素直に楽しめたのって久しぶりかも・・v


簡単なあらすじ。

東京の大学へ通うため上京した、ヒョロヒョロで気弱でもやしのような青年、根岸崇一(松山ケンイチ)。

オシャレな部屋に住んでオシャレな生活をして渋谷系ミュージシャンになるという夢を抱いていた根岸。

ある日、オーディションを受けるため、とある事務所の門を叩く。

しかし彼を待ち受けていたのは渋谷系ミュージシャンへの道ではなく・・・

事務所の方針によりまったく違うデスメタルバンド、DMC(デトロイト・メタル・シティ)のボーカル、ヨハネ・クラウザーII世をやらされてしまう羽目に。

素顔がまったくわからない白塗りメイクで悪魔キャラを演じる根岸。

しかし、これがなんと大ブレイク。
やめるにやめられなくなってしまう。。。



原作は若杉公徳先生による漫画”デトロイト・メタル・シティ”。

コミックは大人気だそうで。

個人的に絵が好みじゃないので、原作は未読。

予告ムービー見て”あ、何コレ面白そう”って思っただけで観にいきました。



松ケンこと松山ケンイチ。

すっげー頑張った!!

だって、コレが・・


コレですよ(笑)

メイクさんもグッジョブですが、まったく正反対のキャラをこんなに上手く演じきれる人ってそーいないですよ。


全く違う音楽をやらされている根岸は、憧れの女の子・相川さん(加藤ローサ)の前で顕著に現れる。
デスメタルをやめたくてもやめられない、でも好きな人に嫌われたくないばかりに右往左往する根岸が可愛い♪


そんな彼をプロデュースするのは、ファンキーでクレイジーな事務所の社長(松雪泰子)。

強引で激しくて、とにかく普通じゃない彼女がまた笑わせてくれる。
松雪泰子のクレイジーっぷりは爽快なくらい気持ちいい!!

「キャーッ、ハハハハハハ!」という高笑いから始まり、吸いかけのタバコを舌でもみ消し、「ファーック!!!」。

「そんなんじゃ濡れねぇんだよ!!!」というキョーレツな叱咤激励を吐き捨てる。

バンド仲間のジャギ役は細田よしひこ。

オタクなカミュ役で、ロバートの秋山が出演。

「ブルマ」くらいしかセリフが無い(爆笑)

熱狂的コアなDMC信者は大倉孝二と岡田義徳。


個性的なキャラにあふれたこの作品。

全員が個性的に熱く演じきっていて本当に楽しいです。


他に、元メガデスのギタリスト、マーティー・フリードマン。

KISSのベーシスト、ジーン・シモンズが、ブラックメタル界の帝王、ジャック・イル・ダーク役で出演。

シモンズはもう58歳。

貫禄ばっちりかつクールでめっちゃカッコイイです。


最初にも書きましたが、原作は大人気のコミック。

でも、この映画を企画した人たちは読者に向けた実写化にこだわらなかった。
読者数の何倍の未読者へアピールできる映画を作るという気構えで挑んだそうです。
一番評価すべき点はそこなんじゃないかなぁと思います。


原作があるものを映画化した場合、”●●●の映画化”なんて宣伝文句で売ってるようじゃ駄目。
理想はやはり、すっげー面白い映画があって、大人気になって、原作あるらしいよ?という流れ。


映画を見終わった後原作を読みましたが、漫画には表せない、想像しか出来なかったDMCの過激っぷりがちゃんと形になっているんです。
メイクをすれば超人気バンドのリーダーなのに、心から好きでやりたいものは誰にも認めてもらえない根岸。

こっちまで切なくなってきます(笑)


この映画の隠れた立役者は、DMC信者を演ずる脇役の人達。

スタッフとキャスト全員と、空気までもが一つになったように感じました。


劇中で歌われる曲は、本物渋谷系、カジヒデキが手がけたもの。
バリバリのメタルな曲・甘いポップス、どちらも思わず口ずさんでしまうイイ仕上がり。

ポップスに関しては、松ケンが歌うと周りからキモがられるひどい扱い。
そんな使われ方でもOKを出すなんて、カジヒデキさんは冗談のわかる大物ですね(笑)



笑わせながらもお涙頂戴に流れなかった潔さにプラス15点!!
この作品に涙はいらない。

見終わって感じた清々しさは気持ちよかったです。


アタシみたいに、原作知らないけどな~んか面白そうだなーとか、映画観たいけど何がいいかなーなんて思ってる人、寄り道で映画館に来ちゃった人。


全ての人にオススメします!


90点!!




あ、ほんとに、静かなポップスしか聴かない人は耳障りかも(笑)