『エリザベス・ゴールデン・エイジ』




中くらいのシアターの、お決まりの席ゲット。
平日の朝一だったんで3人入ってたかな。


この映画は、1998年のイギリス映画『エリザベス』の続編です。
10年ぶりだね。

時は1585年イギリス。
前作の後、エリザベス1世率いるイギリス軍が、世界最強のスペイン無敵艦隊との決戦(アルマダ海戦)に至るまでのお話。
国内には対立するカトリックの強大な勢力、国外には列強が虎視眈々と自分の国を狙う者あり。
自分の地位を脅かし、命を狙う者の存在に怯え、決して成就せぬ恋に溺れ、苦悩し、葛藤する。
エリザベス王朝の黄金時代、”ゴールデン・エイジ”に導いた、休む暇なしの女王エリザベスを描いています。



ゴージャスかつエレガント。
でも何だろう・・・
何か物足りない・・・。

主となるキャストは前作と同じ。
エリザベス演じているのは、ロード オブ ザ リング観てる人も観てない人もご存知だと思います(ヒット作にけっこう出ているので)
ケイト・ブランシェット(ロード~ではガラドリエル役)が、苦しみ、戦う女性を熱演してます。
男たちに命令する勇ましい姿は本当に魅力的。
男顔負けの迫力です。
でも一方で、探険家で詩人のウォルター・ローリーと出会って恋に落ちていくシーンでは女性らしさを発揮。
うーん、上手いね。


内容もけっこう濃いんですけどね。
エリザベスに焦点あてすぎちゃって、他の登場人物の魅力さにかけます。
苦悩やら葛藤を濃く描きすぎというか・・。
スコットランドの女王メアリー・スチュワートでさえ影が薄いんだよね。
エリザベスの生き様に興味がある人じゃないとちょっと面白くないかもなぁ。
アタシは、興味ないってわけじゃなくて、興味はあるけど勉強不足でよく解ってないんだよね;
どっちかと言ったら歴史そのものが好きだから。

戦闘シーンの船、実物大のものを手作りしたんですよ。
スケール感はあるけど、実際スクリーン通すと壮大さがイマヒトツ。
弱小国だったイングランドとスペインの戦いは、やがて覇権国家が移り変わるダイナミックな時代なんですよ。
まさにDRAMATIC NEO ANNIVERSARYな(笑)
なのに単純化しちゃってます。
まぁその辺は、女王の生き様メインになっちゃってるからなのかもしれないけど。

プライベートの煌びやかさにもパンチが足りなかった。
豪華さで言ったらマリーアントワネットのほうがあるかな。
比べちゃいけないけどね。
エリザベスは何と、ドレスは数千着、ウィッグに関しては数百個所有していたらしいです。
クリンクリンのカーリーヘアをアップにしたのとか、すっげーボリューミーなのとかね。
戦闘用なんかパーマをほぐしたロングヘア。
変貌自在なドレスとウィッグに圧巻すよ♪
観てて楽しかったv

"恋"・"暗殺"・"戦争"・・
ウォルター・ローリーとの恋は特に情熱的に描かれてますけど、各シーンにおいてポイントにすべき要素が並列になっちゃってたかな。
1こ1こテンション変えてれば良かったのかもなーって。


でもさ、歴史が舞台の映画って難しいよ。
なのにここまでやれたんだから、作り手には相当な想いとかあったんだろうな。

処女王(ヴァージン・クイーン)と呼ばれたエリザベス。
実際には恋人がたくさんいらっしゃったようで(笑)
だいたいこの頃のヨーロッパってさ、家族も恋人も悪さしたらやたら処刑だし幽閉だし。
この頃の時代の映画観るとそうでしょ。
ギロチンで首切られ、大衆の前で首に縄かけ公開処刑。
けっこう荒っぽいんだよね。
メアリーもロンドン塔に幽閉され、やがてギロチンで処刑です。

もーみんな知ってる豆知識だろうけども。
エリザベスの恋人となるウォルター・ローリー。
アメリカ新大陸に渡り、ある土地に彼女にちなんだ名前をつけています。
アメリカ合衆国、現在のヴァージニア州です。


歴史は繰り返す。
なんて面白いんでしょう。
戦争あっての平和ってのが悲しいですが。。


歴史に興味ないとか嫌いな人はー・・・・
何が何だかサッパリわからなくて辛いと思う。
でも観たい!って人は前作のエリザベスを見といたほうがいいかな。
そんで、エリザベス1世ってどんな人?って。
ちょっとでいいから勉強しとくとより楽しめるかもv


いい映画でした。
物足りないとか言っときながら、85点てことでv


ウェストミンスター大聖堂。
行ってみたいなぁ・・・。