SONY MDR-CD900ST メンテナンス | KT Studio Works

SONY MDR-CD900ST メンテナンス

ようやく秋らしく...といっても昼間は未だに猛暑日を記録したり、今年の天候は異常。
夜や朝は涼しくなってきましたが、季節の変わり目恒例の風邪をひいたりと体調はすぐれません。

今日はそんな夏の終わりを告げる雨なのか、休日なのに外出する気を失う豪雨のため家で大人しくヘッドホンのメンテナンスに精を出します。今回はその記録を。

店頭に並んでいない保守パーツの型番を調べるのにGoogle先生のお世話になたことは言うまでもないので、今日の自分の取り組みがどこかで誰かのお役に立てるよう祈りつつ、いつもより多めの写真と共にお届けします。



さて、ヤフオクで落札したボロボロのSONY MDR-CD900ST。

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すごい使い込み様。
これだけになるってことは何年も使っているんだろうし、きっとドライバーもヘタってきていることは想像に難しくない。実際、高域はスカスカでした。

SONYスタジオが信濃町にあったころ(当時の通称"シナソ"、現乃木坂)、現場の技術スタッフの知恵が結集されて開発された言わずと知れたスタジオ・モニターのデファクト・スタンダード。
まだ「for DIGITAL」の赤ラインが入る前のもの。
こんなサイトを見つけました。超詳しいのでご存じない方は一見の価値ありです!

最近レコーディングに参加する人数が徐々に増えてきていることもあって、「各々持参で」ってお願いしても900ST持ってる人なんてそう多くないだろうし、かといって同じレコーディングの現場に好き勝手お気に入りのヘッドホン持ち込まれてモニターされても、一人一人聴こえ方が違って意見の相違が発生するとまた面倒。極力同じモニター環境を用意しておきたい。

900STがいくら安いったって、個人で複数買うとなったら結構な出費なので、セコい話、外見まだまだ使えそうなのの消耗品部分だけちゃんとメンテしてみようと思い立ったのでした。勉強にもなるし、頼まれても「任せて( ̄▽+ ̄*)」って言えると格好いいかなって思って...

900STというヘッドホンはスタジオ仕様なので、細かいネジに至るまでパーツを個別に買えます。
スタジオには故障に備えて大体のパーツがストックされていて、壊れ次第アシスタント君がそこからパーツを持ってきては直すわけです(笑)
実際現場ではかなりボコボコにされるので、現に自分も900STの修理を日課にしていた時期が (-。-;) なので久々ではあるものの、作業自体はお手の物です。


パーツの調達は、「SONYサービスステーション秋葉原」へ直接電話をして取り寄せてもらいました。

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秋葉原といっても最寄り駅は末広町。上野寄りですけど、徒歩圏内というのはこれまた助かるの一言。都内は他に品川にもあります。

仕事用として早3年目を迎えたLenovo X61もかつて恩恵を享受しましたが、個人に対しても快くパーツを販売してくれるメーカーには好感が持てます。それをやらずに何でも修理だといって顧客の手元から奪っては安くない工賃で稼ごうとするメーカーは、どんなに良い製品を出すメーカーであろうと嫌いです!はい。 (`・ω・´) キッパリ
が、「アップルはどう?」って考えるとちょっと矛盾生じますけど。


さてさて、調達したパーツは以下です。

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【ウレタンリング】
2-113-149-01
¥100
イヤーパッドとドライバーの間に貼り付けてあって、この両者間の程よい距離と耳へ確実に音を届ける通路的な、地味ながら重要なスポンジ。


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【ドライバー】
1-542-491-31
¥3,200
音が出ている部分。900ST用ではなく、7506用のもの。
900ST用のパーツは「1-542-492-31」(491か492の違い)なので違うパーツですが、型番は微妙にしか違わなくても、値段は¥1,000前後も違います。これには少々びびりました。


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【イヤーパッド】
2-115-668-03
¥800
いわゆる耳当ての部分。これも7506用。
ちなみにこの価格は某社より安いです(笑)

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予備としてストックしていた900ST用のイヤーパッド(左)と並べてみました。こんなに違います。
7506用の方が内部のスポンジも周りのクッションの部分を厚く出来ています。
高域を和らげてくれる上に当たり心地のいいので今回は予備用も含めて3ペア、6個調達。


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【スライダー】
X-2113-101-1 (L)
X-2113-102-1(R)
頭の大きさに応じてスライドさせて長さ調整する金具。
こちらも7506の折りたたみ機構部分に使われているパーツ。これを900STに取り付けて持ち運び用に改造します。

伝票に「900ST」と表記されていて、しかも見た目が900STのそれと大差ないので、「まずい!返品きくの?」って焦ったのですが、よく見るとちゃんと折れるようになっています。伝票の表記はあてにならんのか?と思いきや、パーツを包んでいた小袋には対応機種が全部明記されていました。

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MDR-CD900
MDR-V6
MDR-V4
MDR-7504

7506がないけど...。
CD900(900ST)で使えるってことは汎用性があるってことで。

造りですが、900STのそれとは反り加減がこんなにも違います。

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そのままでも良かったと思いますが、取り付ける先はあくまで900STなので、素手で曲げて反り具合を合わせました。


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上の写真は取り外す前のドライバーとその配線の様子。
7506用ドライバに交換して、同じように半田付けするだけです。 


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ボロボロだったウレタンリングも、綺麗に剥がして新品に。


最終的に完成したのがこちら。

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肉厚(!?)のイヤーパッドに高域の伸びが心地よい7506のドライバーを搭載したオリジナルの900STです。

実際ので音は想像以上に堅め。単純に主要なパーツを換えただけでは思い通りの音にはなってくれない様。
ここからケーブルがどうのこうのとか始めてしまうとキリがないので、手を加えるのはここまで。これからエージングして鳴らして、気に入った音になりますかどうか。

それと、少し前に900ST向けのイヤーパッドに交換して音の傾向が大きく変わってしまったメインの7506にも、ちゃんとそれ用のイヤーパッドを取り付け。「そうそう、これこれ」な音に復活 (‐^▽^‐)


余談ですが、携帯音楽プレイヤーにわざわざ900STを変換して繋いで使っている人を電車で見かけますが、個人的には一番理解できないヘッドホンのチョイスだと思う。
900STで聴いて気持ちいいの?って。それともあれかい?「自分こっち方面にも詳しいっす」的なアピールなの?
というのは言い過ぎかもしれませんが、900STって「スタジオ・モニター」だから、そもそも気持ちよく聴くためのヘッドホンじゃないっすよね。

以前自前のNS-10M STUDIOについて書かせてもらったことがありますが、10M同様900STもある意味「物差し」なわけで。良いところは良く、悪いところはそれなりに聴かせてくれてこそ。これが目的で普段も900ST使ってるんなら分かりますけど。まあいいか、個人の自由ですね(笑)
ちなみに「定規は線を引くもの」、物差しは「長さを測るもの」です。細かいけど。


以上、雨の日のメンテナンス記録でした。


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