「な、なにをいうてんの!!」

「せやでまだアンタ17やし!」

「18になったらする」

「待って、話ついて行かれへん」

「だって責任の取り方って
これくらいしかなくない?」

「なんでそんな冷静なんよ…」

「惚れ直した?」

「呆れ通り越した…」

「だって彩しかおらんし
ちょっと早くなるだけやろ」

「待って優紀
そんな簡単な問題じゃ…」

「簡単やん
俺は彩といたい
彩も俺といたい、な?」

「…」

「ハハッホンマに困った生徒やな君は
でも、いいと思うで」

「岸野!」

「彩は嫌か?」

「嫌っていうか…考えさせて」

「…っ、そっか分かった」



「悪く思わんとってな」

岸野を送る帰り道
真剣な顔で言われた

「確かに理屈でいえばそうやで
お互いが想いあってる
それだけの事や
でもな?世の中理屈じゃ済まへんねん
彩やってほんまは想いのままに行きたいけど
そうもいかんからやろな」

「…簡単ちゃうか」

「ちゃうねぇ」

「俺、今度こそ彩離さへん
頑張るわ」

「期待してるよ」


次の日学校に行くと
俺らの話でもちきりやった

(王子嘘やんな)
(みんなのアイドルやろ)
(しかも教師って…)

「…僕は」

(渡辺ー!
校長室へ来い!)

「…」





(今学内で話されている
山本先生との噂は事実か?)

「はい」

(…はぁ君の簡単な気持ちで山本先生の
経歴に泥を塗るんや)

「簡単なんかじゃ!」

(どう責任を取るんや?
たかが高校生に何が出来る)

「っ、こんなところやめて
働いて…」

(それでどうなる?
彼女を幸せにできるか?
安定を与えれるのか?)

「高校やめて働いてるひとでも
幸せな人はおる!
続けることが全てじゃ…」

(それは君側の幸せやろ?
彼女はこれから先
少しのことで感じてしまう
あの時君から自由を奪ったと)

「…」

(学校としての決断は
山本先生を解雇
渡辺くんは1週間の奉仕活動とする)

「なんでっ…」

(理不尽か?
社会とはそんなもんや
大人になれ渡辺)

俺はいつまで子供なんだろう
守るつもりでいるのに
何も守れない
彩を幸せにしたい
それは変わりないのに力がない
俺に何が出来る?





「家に帰る…?」

「うん
仕事辞めちゃったから
実家に戻って来いって」

「…」

「ごめんね優紀」

「っ…ちょっと
風に当たってくるわ」

「うん…


ごめん、ごめんね…」


ズズズーッ
「俺、何したらいいの」